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「i GALLERY OSAKA」で、瀬戸を拠点に活動する陶芸家、穴山大輔の個展「塩梅 − ANBAI −」が開催される。
瀬戸の土と向き合い続けてきた穴山の作品には、素材と過ごした時間の蓄積が、静かな緊張感として宿る。土の湿度、釉薬(ゆうやく)の重なり、焼成によるわずかな揺らぎ。陶芸における微細な差異が作品の気配を決定づけることを熟知する作家は、その一つ一つを正確に読み取り、素材の奥に潜む力を形へと導いていく。
古瀬戸の陶磁器への深い理解と敬意は表現の出発点でありながら、穴山の視線は過去の再現にとどまらない。伝統と現代の間を往復しつつ、素材の本質を未来へと開いていく。その思考の核にあるのが、本展のテーマである「塩梅」という概念だ。
本展の中心となるだるま作品は、偶像的な物語性から距離を取り、純粋な造形としての存在感を際立たせる。中空を内包したフォルムは、重さと軽さ、静と動を同時に抱え、うわぐすりのたまりや焦げが素材の呼吸を感じさせる。象徴と抽象の境界で成立するその均衡は、瀬戸の土と火、そして作家の緻密な感性が交差する地点を鮮やかに示している。
素材・歴史・現代が一点で交わりながら、なお開かれ続ける場所としての「塩梅」。穴山の探求が示す、陶芸の新たな地平を垣間見てほしい。
※12〜19時/休廊日は火曜/入場は無料
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