Hotel toiletries
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ヨーロッパのホテルで無料のアメニティーグッズが廃止に?

無駄なパッケージを削減していく方針を欧州委員会が表明

Ed Cunningham
テキスト:
Ed Cunningham
翻訳:
Time Out Tokyo Editors
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ホテルに泊まる楽しみの一つは、小さいせっけん、シャンプーやシャワージェルのミニボトルなど、無料のアメニティーグッズだろう。おかげでスーツケースを重くする必要がなく、普段使い慣れたものより少し贅沢なものを試すことができる。そして何より、それらを持ち帰ることができるが魅力といえる。

しかし、ホテルのアメニティグッズは、環境にとってかなり悪いものでもある。これらの「ミニギフト」はプラスチックや紙を大量に消費するのだ。その状況を鑑みて、欧州委員会(EC)は2022年11月末、欧州連合(EU)全域で、ホテルのアメニティグッズを含む、不必要なパッケージを禁止していく意向を発表した。

しらけてしまうかもしれないが、この対応が取られる背景にはそれなりの理由がある。欧州委員会は今後10年間でEUの二酸化炭素排出量を削減し、2050年までにパッケージング業界をカーボンニュートラルにすることを目指している。ホテルのアメニティグッズ廃止の動きは、その一環なのだ。

同委員会は声明で、「対策を講じなければ、EUでは2030年までに包装廃棄物がさらに19%増加。プラスチック包装廃棄物についてはさらに46%増加してしまうでしょう」と述べている。

欧州委員会が減らそうとしているのは、小さな無料のホテルアメニティだけではない。詰め替えや再利用が可能な容器を普及させるために、果物や野菜の使い捨て包装も禁止しようとしている。

欧州議会で承認される必要があるため、欧州委員会のこうした考えがいつ実際に導入されるかは不明だ。ただ今のところ、このニュースを聞いてそう慌てる必要もないかもしれない。廃止に向かうのは無料のアイテムだけで、免税店においてミニボトルのシャンプーなどは引き続き購入できる見込みだ。

欧州委員会の無駄なパッケージに関する声明は、このウェブページで見ることができる。ホテルのアメニティーの時代が終わるのは少し寂しい気もするが、少なくともその削減に取り組む理由は多いにあるといえる。

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End of an era: hotels across Europe are banning tiny toiletries(原文)

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