RAW〜少女のめざめ〜

映画, ホラー映画
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RAW〜少女のめざめ〜

衝撃的なフェミニズムのホラー、スリラー映画

33歳のジュリア・デュクルノー監督が手掛けたフランスのアート系映画である本作が、2016年の映画祭で上映されたところ、失神者が続出し、ちょっとした緊急事態を招いた。筆者が本作を鑑賞した時には、救急車が呼ばれるほどではなかったが、上映前に観客から緊張を伴う笑いが漏れ、上映中には何度も悲鳴が上がっていた。

気分が悪くなるような、妙にリアルで、不気味なカニバリズム行為が描かれている。クエンティン・タランティーノの映画で、悲鳴を上げる犠牲者から偽物の血が噴き出すのとは異なり、本作では解剖学的に正しい噛み跡と皮膚を剥がれた腱が描かれているので、胃がむかつくような内容に映るかもしれない。

内気で聡明なベジタリアンの少女、ジュスティーヌ(ギャランス・マリリエ)が獣医科大学に入学するところから物語は始まる。上級生から新入生の通過儀礼として、ウサギの生の腎臓を強制的に食べさせられたジュスティーヌは、肉の味を知る。数時間後には、彼女は野蛮に冷蔵庫を漁(あさ)り、生の鶏肉の香りを嗅いでいた。そして、彼女がさらなる肉を求めて変貌(へんぼう)を遂げるまでに、長い時間はかからなかった。

主人公が女性としてのアイデンティティを知り、大人として生活に順応しながら、身体イメージについて語る本作。獣医科大学はホラー映画の舞台として最適だということも判明した。セミナー室に足を踏み入れれば、ケタミンで鎮静化された馬が脚をふらつかせて床に倒れ、コンクリートの台に安置された犬の死体が解剖の授業を待っているかもしれない。監督は、最も無難なシーンでさえも、不安を掻(か)き立てるように描いていた。ブラジリアンワックスがゾンビの巣窟に侵入するよりも恐ろしく描かれているのだ。

本作を観ることは、4車線の高速道路で乳幼児がはいはいするのを見守るのに少々似ている。目を離せないが、同時に目を閉じたくなる。観客を苦境に立たせるだけではなく、内臓を掻き出して細長く切り刻むような作品だ。鑑賞後は吐き気を催し、微かな震えが止まらなかった。

原文:CATH CLARKE
翻訳:小山瑠美

2018年2月2日(金)公開

公式サイトはこちら
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掲載日

リリースの詳細

出演者と制作者

監督 Julia Ducournau
出演 Garance Marillier
Ella Rumpf
Rabah Nait Oufella
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