希少部位も提供するジビエ焼肉の専門店が中目黒にオープン

テキスト:
Shiori Kotaki
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フランス料理界では古くから高級食材として重宝され、特別な料理として愛され続けているジビエ。ここ日本でも少し前から人気が出てきており、狩猟解禁のタイミングを心待ちにしているジビエファンも多いのではないだろうか。住んでいる場所によっては、狩りたてのイノシシや鹿を目にしたことがある人もいるかもしれないが、東京ではレストランなどでジビエを食べる機会が多く、調理されたものが出てくるのが一般的。もちろん、シェフによって仕立てられたジビエ料理も最高だが、目の前に七輪が置かれ、焼きたてのジビエをシンプルに味わうことを求めている人も少なくないはずだ。そんなジビエファン必見の焼肉店、炭火焼ジビエ 焼山が、2016年2月9日(火)、中目黒駅近くにオープンした。

ジビエが好きな人ならば馴染みのある鹿肉やイノシシも、もちろん提供する。しかし、定番の肉に関しても普段はあまり見かけることの少ない骨つきロースや、辛味噌や西京味噌につけたメニューも提供し、強いこだわりを見せている。

『鹿の骨付きロース』(1,580円)

西京味噌漬けは、香味野菜で包んで食べるのがおすすめ。もちろん、そのままでも美味しく食べることができるのだが、香味野菜に包むことによって風味が豊かになり、さっぱりと味わうことができる。また、クレソンやセリ、エゴマ、ミントなど、こちらも山の野菜を使用しているので、まさに山の幸三昧だ。

『猪モモ肉 西京味噌漬け』(1,050円)

『山の香味野菜セット』(750円)

目をつむりたくなってしまうような見た目の『ヒヨドリ』(1羽1,200円)は、今が旬のメニュー。骨まで食べることができると聞いたときは絶対に無理だと思ったが、実際口にしてみるとボリボリとした食感が甲殻類のようで、これがなかなかクセになる味わいだった。脂がたっぷりとのっているので、塩をかけて味わうのがベスト。動物の尊い生命を奪う代わりに肉から内臓、骨、血液にいたるまで、すべての部位を余すことなく料理に使い、生命に感謝を捧げようというジビエ料理の精神が感じられる一品だ。

脚がなんともリアル......

 
また、薬味に関しても、塩のほかにニンニクや粒マスタード、柚子胡椒、パクチーペーストが用意されている。薬味によってまったく味わいが変わってくるので、いろいろと試してみてほしい。

九州甘口醤油と焼肉タレ

大分県に、自社工場として狩猟肉の加工センターを設けるほか、地元の猟主としっかり連携がとれているからこそ、九州全域の品質の良い食肉を適正価格で提供できるのだという同店。現在は、鹿、イノシシ、ヒヨドリ、カラス、鴨、山鳩、キジ、ダチョウ、ウサギなどを提供しており、今後はハクビシンや熊も提供していく予定とのことだ。かつては、地元民の贅沢なご馳走とされていたジビエだが、冷凍技術の発展により、ここ東京でも味わうことができるようになった。山野を駆け巡った100%野生の肉は、身も引き締り絶品。田畑を荒らしたり、作物を食べてしまったり、言ってしまえば人間にとって害となる動物かもしれないが、我々が肉を食べるということは、その命を貰うということ。感謝の気持ちを胸に、ぜひ一度絶品焼肉を体験してみてほしい。

ここからは、勇気あるもののみ読み進めてほしいのだが、同店では冷凍された食材を見せてくれるというサービスも。かなり衝撃的だが、普段はなかなか経験することのできない体験だ。ちなみに、カラスと聞くとゴミを荒らしているカラスをイメージしてしまうが、ここで提供しているカラスは山カラスと呼ばれるもの。主に、果物や葉を食べているため、身がフルーティで臭みがないそうだ。フランス料理では高級食材として扱われるカラス。筆者は食す勇気が出なかったが、「我こそは」と思う人は、ぜひこの機会に挑戦してみてはいかがだろう。

炭火焼ジビエ 焼山の詳しい情報はこちら

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