代官山 蔦屋書店で、異国東京、異国江戸フェアが開催中

テキスト:
Time Out Tokyo Editors
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Originally posted July 9 2015

2015年7月4日(土)〜8月31日(月)まで、代官山 蔦屋書店の3号館1階、旅行コーナーにて『異国東京』、『異国江戸』フェアが開催中。外国人だけでなく日本人でも「異国」と感じるような東京、江戸の新たな一面を様々な書籍や雑貨で紹介している。メディアに掘り尽くされつつある東京の新しいイメージは、どのように発見されたのだろうか。代官山 蔦屋書店の旅行コーナーの企画を担当する、権正恩に話を聞いてみた。

『異国東京』、『異国江戸』フェアには、タイムアウト東京のマガジンやマップも設置されている

代官山 蔦屋書店の旅行コーナーの企画を担当する、権 正恩


『異国東京』『異国江戸』の企画は、元々代官山 蔦屋書店の旅行コーナーで展開されている『On Japan』という企画から派生したもの。『On Japan』は本や雑貨を通じて日本の様々な文化や光景を外国人の視点で紹介するコーナーだが、今回の「異国」企画では東京をフィーチャーした。『異国東京』では、今まで様々なメディアに紹介されつくしてきた東京の中から、まだ日本人にあまり知られていない新鮮な一面を紹介。『異国江戸』では江戸時代に日本を旅し、江戸を訪れた外国人が出会った人、物、風景を通して、新たな江戸の姿に出会うことができる。

『異国東京』のイメージとなった、和朗フラット四号館の写真集


企画をするにあたり、まず最初に始めたのが、『異国東京』を探すこと。日本人と外国人の両方から見て異国的な場所を探したところ出会ったのが、和朗フラット四号館であった。和朗フラット四号館は、1936年(昭和11年)1月、港区麻布に建てられた木造洋館風の集合住宅。白いモルタル仕上げの壁に、深緑の窓枠が美しい、昭和11年に建てられたとは思えない、モダンな洋館アパートメントだ。和朗フラット四号館を『異国東京』のイメージの中心に添え、同館7号室で週末のみひっそりと営業する、外国人の間で話題の雑貨店、UGUiSU the little shoppe(ウグイス ザ リトルショップ)の店主に『異国東京』の雑貨セレクトの協力を依頼。外国人の間で人気だが、日本人にはあまり知られていない雑貨の数々が集まった。

海外のアーティストが手がけたデザインを、日本の職人が1枚ずつ手作業でプリントしている『Link Collective』の風呂敷。従来の風呂敷のイメージにとらわれない、様々な使い方ができる

結婚式の祝儀などを包む袱紗をモチーフに作られた、『所作』の財布。紙が折り重なるディテールだけでなく、金銭を包む動作自体を美しくデザインした革製の財布で、日本ではあまり知られていないが海外ではかなり人気が高いという

『異国江戸』コーナー



海外のアーティストが手がけたデザインを、日本の職人が1枚ずつ手作業でプリントしている『Link Collective』の風呂敷。従来の風呂敷のイメージにとらわれない、様々な使い方ができる


『異国江戸』のコーナーでは、『シュリーマン旅行記 清国・日本』をもとに、幕末当時に江戸を訪れた外国人の視点で本や雑貨をセレクト。『シュリーマン旅行記 清国・日本』とは、トロイア遺跡の発掘で知られるハインリッヒ・シュリーマンが世界旅行の途中、中国に続き幕末の江戸を訪れた際の様子を客観的に観察した著作で、当時の日本の様子をなんの偏見にもとらわれず生き生きと写した見聞記だ。

ハインリッヒ・シュリーマン著作『シュリーマン旅行記 清国・日本』

『異国江戸』コーナーには、江戸時代の化粧文化などを紹介する『都風俗化粧伝』など、興味深い書籍が多い



知られざる日本の伝統雑貨も充実している。たとえば、折り紙はよく知られた日本文化だが、立版古(たてばんこ)というものは知っているだろうか。立判古とは、江戸時代より盛んに親しまれた錦絵を切り抜いて組み立てる紙のジオラマ。大正時代には姿を消してしまった、日本の元祖ペーパークラフトだ。

『異国江戸』で購入できる立版古は日英バイリンガルの説明付きなので、誰でも簡単に組み立てられる


東京、日本橋で200年にわたり和紙舗を営む『榛原』の和紙で作られた文具は外国人に大人気。

『榛原』の小さな蛇腹便箋

表紙が美しい『榛原ノート』



代官山 蔦屋書店を訪れた際は、新たな視点で東京のイメージを発見した「異国」フェアにぜひ立ち寄ってみてほしい。ついでに『タイムアウト東京マガジン』のバックナンバーも無料で手に入るので要チェックだ。

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