仕事帰りのレーサーが集うミニ四駆BARに行ってきた

テキスト:
Time Out Tokyo Editors
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Originally posted June 13 2014

2014年3月24日(月)に、高円寺南4丁目交差点にある雑居ビルの3階にオープンしたミニ四駆バー、Hideaway Garage。店内の大半は巨大サーキットにより占拠され、カウンター周りには、豊富に揃えられたマシンや改造パーツと、各種アルコールが並ぶ。オープンして3ヶ月足らずの同店だが、早くも仕事帰りのサラリーマンを中心とした常連客が集う、大人の秘密基地と化している。独特の緊張感が漂う店内には、マシンがコースを駆ける乾いた音が響き、黙々とセッティングに向かう客たちの背中は真剣そのもの。かつて夢中になったホビーに、再び情熱を燃やす男たちの現場をレポートしたい。

過去に2度の爆発的流行を巻き起こしたミニ四駆。1987年にスタートした連載漫画『ダッシュ!四駆郎』を中心にした第1次ブームと、その後1994年スタートの連載漫画『爆走兄弟&レッツゴー!!』をきっかけに再燃した第2次ブームがあったわけだが、最近巷では密かに第3次ブームの到来がささやかれているのだ。


第3次ブームのきっかけとなったのは、2012年にミニ四駆発売30周年を記念して13年振りに開催された『ミニ四駆ジャパンカップ』。リクエストの多さから続く2013年も開催され、今年も6月22日より予選大会が全国15会場で順次開催される予定だ。小中学生から火がついた過去2回のブームでは、街の模型屋やデパートの屋上が集合場所だったが、大人たちが中心の今回のブームでは、同店のような夜遅くまで営業しているレース場が必要になってくる。

高円寺周辺で飲食店を経営するオーナー同士が意気投合して、自分たちのための遊び場を作るために始まった同店。いざ開店してみると、大人になって好きなだけパーツが買える喜びに、かつて以上にディープな改造にのめり込んでしまった人々が続々と集まってきた。お店のシステムは、2時間2,000円でアルコール飲み放題と良心的。お通しは駄菓子だ。

6月1日に完成した新コースは、読みが重要視される難易度高めのロングコース。ジャパンカップ公式のサーキットを10個組み合わせて作られている。攻略のためには重心を考慮したセッティングが必要だ。

ミニ四駆仲間だという4人組の客の中には、ミニ四駆ファンサイト『ミニ四駆ギャラリー』の管理人を務める男性がいた。黙々とマシンをセッティングし、「これはワクワクするコースですよ」と冷静な眼差しでコースを眺めていた。

上の写真のマシンの持ち主は、この店のオープンをきっかけにミニ四駆に出会ったという。見よう見まねでレースに参加しているうちに、ミニ四駆の魅力にすっかりはまってしまった。

バーカウンターに揃えられた豊富なパーツ群。マシンの走りを見て足りないパーツに気づいたら、その場で買い足して即セッティングだ。

今後、店主催のレース大会の開催も考えているという。かつてのレーサーたちのカムバックに心動かされた人は、押し入れの奥に眠っているマシンをもう一度引っ張りだしてみてはいかがだろうか。

ミニ四駆BARの詳しい情報はこちら

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