シルク・ドゥ・ソレイユ トーテムを観に行く5の理由

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写真:Mari Hiratsuka

現在お台場で、開催中の「シルク・ドゥ・ソレイユ」の『トーテム』。何ヶ月も前からタイムアウト東京編集部は、シルク・ドゥ・ソレイユの公演を楽しみにしていた。今回、2時間半の夢見心地な時間を過ごして、「この公演は観るべきだ」と言える5つの理由を紹介したい。

1. 一輪車の上でどのようにバランスをとっているのかを確かめるため

小さな足で力強くペダルを漕ぐ女性のパフォーマンスをハラハラしながら見守っていると、片脚で同じパフォーマンスをする別の女性の頭上にボウルを投げながら、もう片方の脚で前後に素早くペダルを漕いでバランスを保つ器用な技が繰り出される。そして、どうすればあんなに高い一輪車に乗り降りできるのだろう。

2. ローラースケートに注いだ情熱を思い出すため

スケートボードの方がクールで、ローラーブレードに夢をぶち壊され、映画『ローラーガールズ・ダイアリー』による再ブームも果たせなかったローラースケート。しかし、このペアが白いスケート靴を履いて直径1.8mの極小円形ステージの上をクルクルと高速回転する姿を観ていると、コミュニティサイトの『クレイグスリスト』に今すぐログインして、「昔のローラースケート靴」を検索したくなる。真面目な話、男性の首に巻きつけられた紐を女性が掴んだ場面では、彼女の脚が地面に対して90度の高さまで上がり、美しいコマのようだった。

3. パフォーマーの身体に骨がないのではと疑問を感じるため

パフォーマンスの中には、思わず目を背けたくなる瞬間もある。イモムシ風の装いをしたパフォーマーの2人が、体を折り曲げて痛みがないとは信じられないほどの体勢をとったからだ。彼らの優雅で統制が取れた動きは、公演の見せ場のひとつ。

4. 「若いおしどり夫婦」が曲芸で交わし合う愛の深さを確かめるため

からかうようだったり拗ねてみせたりと、ころころと変わる感情に合わせてポーズをとる2人。単なる空中ブランコの曲芸が、遊び心溢れる交流によってラブストーリーのようなものへと一気に変化していく。1番の場面は、男性がブランコに脚をかけてぶら下がり、その下にぶら下がる女性をそっと支えた瞬間だろう。「真の信頼関係を築いた2人」が見られるシーンだ。

5. 舞台、衣装、鍛え上げられた腹筋に驚嘆するため

「進化」をテーマにした『トーテム』は、いくつもの「人類の旅」に対する賛美が込められている。たとえば、四季の移ろいを反映した衣装や、動物の姿を模した素晴らしい衣装などもそうで、舞台自体は地球上の生命の起源を表す亀をかたどっている。しかし、その形は巧妙なプロジェクションマッピングで変化を見せる。最終的に舞台は、人類の究極の夢である「空を飛ぶこと」を象徴する飛行機にもなる。究極の夢とは。それはピンクの衣装の女性のように、見事に割れた腹筋を手に入れることかもしれない。

 『Five reasons to go watch Cirque du Soleil’s ‘Totem’ Japan Tour』の原文はこちら

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