おにぎり片手に39種類の塩が味わえる店 solcoに行ってきた

テキスト:
Time Out Tokyo Editors
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Originally posted January 22 2015

塩麹や塩レモンがヒットするなど、塩を応用したレシピに注目が集まっているが、2014年12月10日(水)に戸越銀座商店街にオープンしたsolcoは、塩の多彩な魅力を発信する専門店だ。

オーナーはソルトコーディネーター2級の資格を持つ田中園子。塩にまつわるワークショップや講義を行ってきた塩のエキスパートだ。2013年に石巻で味わった「伊達の旨塩」に衝撃を受けたことをきっかけに、塩の魅力にのめりこみ、すぐさま資格の勉強と起業に向けての準備を始めた。

国内外から仕入れた多種多様な塩の数は39種類。理系出身の田中が、味の作用を分析しながら、食材との相性を念頭におきつつセレクトした。

塩を詰めているスマートなボトルの正体は、なんと試験管。キャップには湿気防止にコルクが埋め込まれている。また、結晶サンプルにシャーレを使ったりと、理系女子ならではの工夫が光る。

イートインも可能な同店では、塩抜きのおにぎり(91円)やコロッケ(162円)を片手に、全種類の塩をふりかけながら試食することができる。試験管からさじで塩を取り出し…というと、いよいよ化学実験気分だが、味比べをしながらお気に入りを探せるのは嬉しい。

当初は女性客をターゲットに見据えていたが、開店から1ヶ月が経ち、意外にも男性客のリピーターが多い。田中曰く、塩にハマる醍醐味は「食材の味に敏感になって、食材にもこだわるようになる。塩にはミネラルがたっぷりで、味覚が繊細になると自然と食生活もシンプルで健康的になる」ことにあるというが、そういった塩の奥深さに男性も惹かれるのかもしれない。
ソルトメニューで人気を集めているのは、『カレー塩』と『白トリュフソルト』だ。
『カレー塩』は同店オリジナルの商品で、『東京カリ~番長』の貿易主任でスパイスのプロであるシャンカール野口の協力のもとに完成させた。有機のターメリックやコリアンダー、クミンを粗挽きにしたカレーパウダーに、モンゴルの岩塩をブレンドしたもので、コロッケや魚のソテー、野菜炒めなどと相性が良い。

巷でも密かにブームになっている『白トリュフソルト』は、希少な白トリュフをフランスのゲランド産の天日塩にブレンドしたもの。蓋を開けた途端に漂う強いガーリック系の香りは、卵料理やサラダなどに振りかけると、味にインパクトが出る。

オーガニック食材と各食材に適した塩を使ったデリメニューも人気で、平日限定で提供している『ソルコべんとう』のほか、『塩キャラメルケーキ』(324円)や『塩クッキー』(270円)といったスイーツ類など、豊富に取り揃える。

今後はワークショップや、食材を持ち寄る立食パーティーイベントを開催して、塩を通した豊かな食生活を発信していきたいという。最近塩が気になる…という人はぜひ一度尋ねてみてほしい。


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