日本の映画ポスター芸術

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日本の映画ポスター芸術

映画作品の宣伝メディアとして、劇場や街角に貼られてきた映画ポスター、日本の場合、その多くは製作・配給会社のコントロールのもとで匿名的に作られてきた。しかし歴史の糸をたどってみれば、その枠に収まらず、自立したグラフィック作品としての価値を主張するポスターを見つけることができる。

モダニズム香る1930年代の松竹映画で活躍した名デザイナー河野鷹思や、ヨーロッパ映画の芳醇なポスターで一時代を築いた野口久光のほか、戦後には挿絵画家岩田専太郎も日本映画ポスターに艶やかな女性美を刻むなど、映画の黄金期にはさまざまな才能が映画界と交差した。また日本アート・シアター・ギルド(ATG)の登場した1960年代には、映画芸術の革新の動きに並走するかのように若手デザイナーが起用され、さらに映画・美術・文学・演劇などのジャンルが密接に絡まり合う中で粟津潔・横尾忠則・和田誠といった新世代のアーティストが登場し、旧来の映画ポスターのスタイルを変容さる。

展覧会「日本の映画ポスター芸術」は、とりわけ1960-70年代の作品に重きを置いた100点以上のポスターを通じて、映画とグラフィズムとの結節点を探る。映画作品の情感を見事にすくい取ったものもあれば、「あの映画に、このポスター?」という驚きの一枚も見つかるだろう。

イベントのウェブサイト http://www.momat.go.jp/FC/POSTERJAPAN/index.html
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