下北沢駅から歩いて3〜4分ほどのところにある日本料理店。料理はおまかせ(5,000円)のみ。先付、椀物、八寸、揚物など合計7〜8品から成るコースは、季節の野菜を中心に使ったものが中心で、控えめな味付けながらもひとくち、ふたくちと食べ進むうちに素材の味がふんわりと口中に広がって、ゆっくりと体に染み渡っていくような皿が多い。たとえば、『梨と胡瓜の緑酢和え』は、ナシのしゃくしゃくした触感と塩揉みにしたキュウリの組み合わせが楽しいだけでなく、緑酢の酸味と青い香りがナシの甘さを上手に引き立てる、なんともオツな一品。また、食後の甘味として供される『玲瓏豆腐(こおりどうふ)』は、江戸料理の名店「なべ家」で料理を学んだ店主ならではの品。小角に切った豆腐をやさしく丸め、寒天の中に閉じ込めたものに黒蜜が添えてあり、涼やかでいて凛とした甘さがたまらない。濃くはっきりした味を好む人には物足りないかもしれないが、体にすうっとなじむ味を求める人にはおすすめできる店だ。
七草
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