NBAの伝説的プレーヤー シャキール・オニールがバスケ…ではなくDJを披露

テキスト:
Time Out Tokyo Editors
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巨体のシャキールが、コートではなく、ダンスフロアで観衆を沸かせる。

競争の激しいプロスポーツ界では、引退の時期も早いものとなりがちだ。30代半ばで引退するとして、まだ人生は半分以上残されている。そして普通は、遊んで暮らせるほどの山のような大金が手元に残されている。こうした状況で、プロスポーツ選手は引退後の人生を一体どのように過ごそうというのだろうか。そのままスポーツ界に留まり、コーチとして第二の人生を歩む選手が大半ではあるが、中には俳優や、テレビのコメンテーター、政治家としてのキャリアを始める選手だっている。風変わりなキャリアを選択する選手もいる。マイク・タイソンはハトの飼育を始めた。デビッド・ベッカムは女子なら誰もが憧れるパパになった。デニス・ロッドマンはなぜか北朝鮮と米国との橋渡し役のようなことを勝手にやっている。

ここにまた1人、奇妙な引退後の人生を歩み始めた選手が現れた。バスケットボールの伝説的プレーヤーのシャキール・オニールが、DJとしてもプレイしているのである。彼は来月に上海で開催される音楽イベントに、イカしたDJ Dieselとして参加し、オーディエンスの耳にEDMをスラムダンクし、彼らを幸福の絶頂に導くというのだ。

フリースローのような下手なDJを披露しなければいいのだが。Photograph: Keith Allison

さかのぼること7年。39歳という高齢になった、この7フィートのNBAスターは、19年間に及ぶ輝かしいプロとしてのキャリアに終止符を打った。通算得点では、所属するディビジョンのトップ10に入り、バスケットボールの歴史の中でも偉大なプレイヤーの1人として数えられるようになった。まるで獣のようなオニールは、コートを縦横無尽に駆け巡るアグレッシブなプレースタイルで有名で、彼にまともに立ち向かおうとする敵チームのプレイヤーは少なかった。しかし、その獣のような肉体は、引退後にはこれまでとは違った使われ方をするようである。

11インチもあるという巨大な手と、ソーセージのような太さの指をしていては、繊細なスクラッチを決めたり、複雑なレイアウトのDJテーブルを使いこなしたりすることは難しいと思うのが当然だろう。ところが、ほかのDJたちを差し置いて、ベルギーの巨大EDMフェスティバル『Tomorrowland』に参加するなどし、DJ Dieselは既に音楽家としての名声を築き上げているのである。1990年代にはヒップホップのアルバムを5枚リリース。1993年のデビューアルバム「Shaq Diesel」がプラチナディスクに認定されているほどのビッグなシャキール(イギリス出身の有名MCであるBig Shaqと混同しないように)にとって、音楽活動を行うことは何ら新しいことではないのである。

『Life in Colorフェスティバル』に出演しているアーティストたちの中でも、シャキールは肉体的に最もビッグなDJとなることだろう。ちなみに、そこで羽目を外し過ぎやしないかと心配な方には朗報だ。シャキールは引退後にDJだけでなく、なんと警察官にもなろうとしているのである。最高に楽しくて安全なイベントになることは間違いない。

Text by : Patrick Moore
原文

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