茶屋、映画館、ホテル?「泊まれる映画館」シアターズィーが両国にオープン

テキスト:
Hisato Hayashi
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近年、コーヒースタンドチェーンやゲストハウス、ギャラリーなどが集まり、感度の高い人々が訪れる東東京に新たな施設が、2019年8月23日(金)オープンした。

シアターズィー(Theater Zzz)は、都営大江戸線の両国駅から徒歩5分ほどの印刷工場跡地に、茶屋、映画館、ホテルの3つの要素を集約する宿泊施設。 「数奇と出会い、風景が重なる舞台」をコンセプトに、劇場の起源である屋外ステージの形状を生かした空間を設け、日中は茶屋やコワーキングスペース(月額1万円〜)として、夜は足を伸ばしてくつろぎながら映画を鑑賞できるシアタースペースとして稼働し、そのままテントを貼って宿泊もできるという非日常的体験を提供している。 

シアタースペースには145インチの大型スクリーンが設置され、プロジェクターなどの設備も本格的なものがそろう。特に、地元墨田の職人による音響ブランドであるONKYO社製の7.1ch サラウンドスピーカーを使用した音響設備は、会場を包み込むような音の迫力があり、本格的な映画体験が期待できそうだ。

映画は18時00分ごろから22時00分まで、バックグラウンドビデオで随時上映される。

定期的に開催予定の上映会では、シアターイベントの企画プロデュースを行うドゥイット・シアターが企画協力として参加。 すでにいくつかのイベントを企画しており、女性客をターゲットにした『シネマティーパーティー』などを予定している。外国から来る旅行者へ日本の映画に触れてもらう『インクルーシブシアター』では、映画制作、配給会社の日活と提携。邦画作品を英語字幕で上映し、地域の人々との交流も目指す。 

そして茶や軽食をそろえた、チャスル(CHASURU)では、ティーエッセイストの茂木雅世がセレクト、監修をした『SUKICHA 数寄茶』(400円〜)を提供。茶の種類や、花や果実などを選び、自分の体調や気分に合わせた好みのブレンドティーを楽しめる。夜は『お茶カクテル』など健康に配慮したアルコールを提供するバーとして営業する。

施設内を改めてよく見ると、シアターズィーの「Z」を模した棚など、組み合わせて遊べるテーブルまで、全て一から作られたこだわりに気づくだろう。宿泊には、自社でデザインし発注したというテントを使用し、寝袋やブランケットの他にオリジナルのパジャマの貸し出しもある。

ツバキのようなおにぎりとお茶漬け

朝食には、ケータリングや食に関するアートイベント『ものがたり食堂』を中心に活動するさわのめぐみとコラボレーションした、鮮やかでユニークなフードを楽しめる。

『お茶漬』(700円)※朝は500円

シアターズィーは、訪れる人々と「育てていく」場所であると、蒼樹(ソーウッド)社COOで運営メンバーの外山達也は話す。集う人々の化学反応によって、さまざまな活用が自由自在にできる場だからだ。今後はワークショップ、新人映画監督との上映会などの企画が期待される。

未体験の映画と出会うもよし、隣り合った宿泊者との新たな交流もよし、それぞれのストーリーが紡がれる場所を訪れてみてはいかがだろうか。 

シアターズィー(Theater Zzz)の詳しい情報はこちら

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