盛り上がる「ピクセルアート」、都内各所で展示イベントや書籍のリリースも

テキスト:
Time Out Tokyo Editors
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テキスト:高岡謙太郎

ゲーム発、低解像度のアート作品

ゲーム内のグラフィック表現として古くから親しまれている「ドット絵」。ハードウエアの制約から生まれた表現は、かわいらしかったり、懐かしかったり、さまざまな感情を喚起させる。近年インターネットの普及やゲームのプラットフォームの変化などから、緩やかに盛り上がりを見せている。東京でも6月に2件、展示イベントが開催されるので紹介したい。

オンラインコンテストの優秀作を街中に

2019年6月1日(土)〜6月30日(日)の期間で開催される『Shibuya Pixel Art Graffitti』は、渋谷駅近辺でピクセルアート作品を展示するイベントだ。今年の2~3月に開催された世界最大規模のピクセルアートのコンテスト『Shibuya Pixel Art Contest 2019』に応募された895作品の中から選ばれた作品を表彰展示する。

受賞展示は、adidas Originals Flagship Store Tokyo B1 (6月1日~6月21日、特別賞作品展示)、QFRONTの巨大ビジョン(6月15日~6月30日、最優秀賞作品掲出)、渋谷駅周辺の約100カ所に展示するキャンペーン『ROADCAST』(6月17日~6月30日、優秀作品展示)、渋谷キャスト/カフェAre(6月20日~6月30日、全受賞作品展示)で行われる。全て入場無料。普段モニター越しに眺めているピクセルアートと渋谷の街中で出合うのは、新鮮な鑑賞体験になるはずだ。

ドット絵専門店ではグループ展も

蔵前駅前に店を構えるトーキョーピクセル shop & galleryは、ピクセルアートに関するグッズを展示するショップ兼ギャラリー。

2019年6月27日(木)~7月8日(月)の間に行われる『PIXEL ART MUSEUM vol.1』は、オリジナリティあふれる創作活動をしている4人のピクセルアートクリエーターにフィーチャーし、その作品を展示販売。自分で描いたピクセルアートが表示できるBluetoothスピーカー『TIVOO』などの展示即売会も開催される。展示以外にも、店内にはさまざまなグッズがあるので、ピクセルアートの広がりを楽しむことができる。

国内で開催されるピクセルアートイベントはこれ以外にも、毎年冬ごろに開催され2000人以上の来場者でにぎわう日本最大級のドット絵オンリーイベント『Pixel Art Park』などがある。そうした盛り上がりを受けて、世界中のピクセルアートの作家を50組近く集めた書籍『ピクセル百景』も刊行された。さまざまな作風のピクセルアートを一度に触れられる今までにない一冊となっている。

ゲームのための「ドット絵」でなく、鑑賞するための「ピクセルアート」と呼ばれるようになり、手がける作家も世界規模で増加している。ピクセルアートのシーンが出来上がりつつあるのが、ここ数年の動きだ。展示に足を運び、シーンの隆盛を触れてみるのはいかがだろうか。


『Shibuya Pixel Art Graffitti』の詳しい情報はこちら
トーキョーピクセル shop & galleryの詳しい情報はこちら

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