猫の新しいすみかは古い洗濯機や乾燥機? ポルトガルでシェルター設置

当局が廃棄物を活用、猫コロニーに設置

テキスト:
Ana Patrícia Silva
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ポルトガル第二の都市、ポルトにあるヴァロンゴ地域の野良猫たちは、最高の気分で2021年をスタートしているだろう。ストリートをすみかとする彼らのコロニーに、新しいシェルターが設置されたのだ。

シェルターとして使われているのは、古い洗濯機と乾燥機。壊れて使われなくなったこれらの大型家電を再利用するため、ヴァロンゴ当局が改造したもの。シェルターの表面はカラフルに装飾され、中には快適さと防護のためのブランケットが敷かれている。

獣医師のフェルナンド・ロドリゲスは、「今年、ヴァロンゴ当局は野良猫コロニー向けの不妊対策を開始して、12のコロニーの100匹以上の野良猫に対して不妊去勢手術を施し、ワクチンを接種、マイクロチップも埋め込んだ。次は、猫に『家』を与える必要があると感じている。古い洗濯機と乾燥機は、再利用できて無料で手に入る一般廃棄物だ。このプロジェクトはそういうアイデアがもとになっている」と述べた。

「猫たちにはすでに世話をしてくれる人がいて、餌をもらっている。このような場所があれば、猫が避難したいときに逃げ込めるのだ。今の考えでは、それぞれのコロニーに2、3台のシェルターを行き渡らせたい。今年だけでも、約50台の機械が必要だろう」とロドリゲスは付け加えた。彼は、市民からの洗濯機や乾燥機(後者の方がドラムがより大きい)を寄贈も受け付けている。

ヴァロンゴ獣医局は、猫コロニーを管理して野生の猫の個体数を減らすための、捕獲不妊返還(CED)メソッドを取り入れている。このプロセスには、コロニーから猫を捕獲、不妊去勢手術を施し、識別のためのチップを左耳に入れ、駆虫処理を行い、最後にホームテリトリー(猫に餌をやり、世話してくれる人がいる場所)に返す、といったものが含まれる。そのため、ポルトの街角には、比較的多くの野良猫が暮らしているのだ。

可能なときにはいつでも、成猫や子猫が里親に出される。それ以外の飼い主が見つからない猫は、新しく設置された華やかなシェルターをすみかとするというわけだ。

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