チームラボと森ビル、世界初のデジタルアートミュージアムを6月21日にオープン

テキスト:
Kirsty Bouwers
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「ウルトラテクノロジスト集団」Teamlab(チームラボ)が、森ビルと共同でエプソンの一部協賛の下、オリジナルミュージアムを開業するというニュースは、Instagram好きやアート愛好家の人々に歓喜の輪を広げた。だが、「今夏オープン」以外の詳しい情報がなく、しばらくの間はあまり話題にはならなかった。

今回、「森ビルデジタルアートミュージアム:エプソン チームラボ ボーダレス」のオープン日と料金、展示内容の情報、ミュージアムの内部写真数枚が、やっと手に入った。

オープン予定は2018年6月21日(木)、入場料は3,200円(小中学生は1,000円)で少し高めだが、払うだけの価値はある。決して彼らの電気代を払うだけというようなことにはならない。その1万平方メートルの空間には、なんと520台のコンピューターと470台のプロジェクターが使用され、びっしりとくまなく電気が通っている。ミュージアム内を歩き回ったり、40余りの展示と触れ合ったりしながら、楽しい数時間を過ごせそうだ。

作品には、「自然」と「コミュニケーション/インタラクション」の2つのテーマが強く投影されている。中を通り抜けることのできる、穂の付いた稲田や、季節と共に移り変わる景色、触れると散ったり落ちたりする花でいっぱいのデジタルの壁などが展示されている。

アートと鑑賞者が1つに結び付けられ、チームラボの言う「視点は1つだけではない。あなたが中心となり、あなたと共にアート作品が変化する」というアイディアが表現されている。全ての作品が、あなたの視点を中心にして、周りに広がるのだ。

だがそれだけではない。デジタルアート作品は1ヶ所に留まらない。魚が泳いで行き、隣の部屋を変形させたり、カラスが襲ってきてダンサーを追い払ったりすることもあるのだ。可能性は無限大。同じことが延々と繰り返されるようなものはない。

インタラクティブな体験ができる鏡の部屋もある。電球が輝き、近づくと色が変わる。実際に部屋の中に入り、その真ん中に立つことができる。完全に没入できる(つまり自撮りに最高の)体験だ。草間彌生の「無限の鏡の間」にも匹敵するだろう。#teamLablightbulbsが、次の人気ハッシュタグになるはずだ。

チームラボミュージアムは、実際に参加し、アクティブになれることも魅力。「運動の森」は、アクティビティーでいっぱいだ。ここでは、アートを通り抜けながら、飛び跳ねたり、登ったり、体を動かしたり揺らしたりしなければいけない。その過程でアートと一体となり、作品を変化させるのだ。自分で動物の絵を描いて、スキャンすることもできる。するとその動物が、壁の上で泳いだり、踊り始める。ここでは誰もがアーティストになれるのだ。

座って楽しめる落ち着いた体験もある。茶室でのお茶だ。日本の茶会に発想を得たこのアートでは、抹茶が振る舞われる。だが何もデジタルがなければ、それはチームラボミュージアムではない。振る舞われた抹茶には、デジタルフラワーが投影され、飲み進めるに従い、花が咲いていく

ミュージアムは、1度訪れただけでは全てを楽しめないほどの広大な空間だ。ミュージアムを出てお台場の通りに戻った時、もう1つの現実世界に戻ったように感じるかもしれない。私たちがまさにそうだった。自分の目で確かめるのが待ち切れなくなっただろう。チケット情報は、5月下旬に発表される予定だ。

『森ビル デジタルアート ミュージアム エプソン チームラボボーダレス』の詳しい情報はこちら

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