イギリスのデザイン会社が描く、10年後の機内

プリストマングードがコンセプトを発表

James Manning
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James Manning
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つい先日、飛行機による海外旅行が2024年まで通常に戻らないかもしれないというニュースを耳にした。しかし、そもそも 「通常」 を必要としているのは誰だろうか。再開するのであれば、空の旅がより良いものになっているほうがきっといいはずだ。

新しい空の旅がどんなものか、イギリスのデザイン会社であるプリストマングード(PriestmanGoode)が新しく発表した『ピュアスカイ』のデザインを見てみよう。彼らは宇宙に行く気球を設計したばかりなのに、今度は飛行機の機内を考え直してくれた。素晴らしいアイデアはいくらあってもいい。

Pure Skies Zone aviation design by PriestmanGoode
Photograph: PriestmanGoode

エコノミークラスは「ピュア・スカイズ・ゾーン」(「クラス」は20世紀的だ)と再定義され、天井まで届くパーティションで分離性のアップが図られている。座席は個人空間を最大化するためいくつかがずらされており、表面は掃除しやすいようにツルツルした素材を採用。機内エンターテインメント画面は個人のデバイスを設置する場所に変わる。トレイテーブルは縮小され、フードカードから出されたトレイを引っ掛けて固定できるような粋な仕様になっている。

ビジネスクラスに当たる「ピュア・スカイズ・ルーム」は、当然のことながらさらに豪華だ。各座席にはカーテンが付き、ほかの乗客からの視線を遮ることができる。また、個人用のワードローブ、頭上のロッカースペースがあり、笑ってしまうほど大きな機内エンターテインメントスクリーンは、自分のデバイスと同期可能だ。

Pure Skies Room aeroplane cabin design
Photograph: PriestmanGoode

この提案には、抗菌性のある素材や仕上げの導入も含まれ、飛行機の移動において旅行者が安心できることを目指している。プリストマングードは「私たちは今の不安を考慮するだけでなく、将来のパンデミックにも対応できるようなソリューションを提供しようと試みています」と、楽観的とまではいかないが、心強い意気込みを語った。

これは単なるコンセプトであり、実現には何年もかかる可能性があることを強調しておく必要がある。しかし、その目的が私たちを再び空の旅に希望を持たせるということだったのなら、成功しているだろう。

原文はこちら

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