超絶記録！西山夘三のすまい採集帖

日本の住まい研究を牽引してきた建築学者、西山夘三（にしやま・うぞう）の資料展。西山が1947年に出版し、日本の近代住宅に大きな影響を及ぼした『これからのすまい』は、庶民の生活実態調査に基づく歴史的名著だ。現代に至るまで続く、「1DK」などのいわゆる「nDKモデル」の間取りも、西山の影響下のもと生まれたものと言われている。本展では、高い画力と優れた観察眼を持ち合わせた西山自身によるスケッチや図版、写真などが展示されている。一般の住宅だけに留まらず、ラブホテルや日雇い労働者のための簡易宿泊施設などの資料も含む。1966年の著書『住み方の記』などでエッセイストとしても高く評価される西山の日記にも注目したい。