大原

  • レストラン
  • 四谷三丁目
  • 価格 3/4
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タイムアウトレビュー

大原

料理人大原の一皿一皿にかける情熱は誰にも否定できない。店主でもある大原は、毎朝6時には築地でその日の一番新鮮な魚を吟味し、深夜24時には荒木町にあるミシュランの星を獲得した居心地のよいすっきりとした12席の店内で明日の仕込みを余念なく行う。その合間に、幸運な12人の客が東京でも指折りの懐石を味わうことができるのだ。懐石料理は京都に起源を持つ伝統的な日本料理の様式で、食材の新鮮さ、季節感、調和を重んじる。裏の調理場でたくさんの沸騰する鍋に気を配る夫人にサポートされ、大原は丹念に作りこまれた料理を、非常な緻密さとさりげない芸術性で提供する。

コースの内容は季節ごとに替わるが、一例としては、魚の透明な出汁に食用の菊の花びらを浮かべた椀物から始まり、続いてイクラの醤油漬けや焼き銀杏、口の中でとろける栗のはちみつ煮、カマスの棒寿司などの絶品を一皿に盛り合わせた八寸へと進む。すだちとしいたけとともに供される焼き魚もハイライトの一つだ。コースの最後を締めくくるのは泡立てられた抹茶で、舌の上でほどける。内装は無駄がなく、店内に音楽はかかっていない。店の雰囲気に合わせ控えめに上げられる賞賛の声の背景に聞こえるのはエアコンの静かな音だけで、それすら大原の素晴らしい料理を店の主役に仕立てているようだ。夜のコースは1万円~、昼は7,000円~(営業は水曜と土曜のみ)。12席の店内に1日3組までが入店可能なため予約は必須だ。

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詳細

住所
東京都新宿区荒木町1 中林ビル2階
Tokyo
アクセス
東京メトロ丸の内線『四谷三丁目』駅(A4出口)徒歩3分
営業時間
12時00分〜13時00分(水・土曜のみ)、18時00分~22時30分(L.O. 20時)
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