メタモルフォーゼ 2010

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タイムアウトレビュー

テクノやハウス、エレクトロニカなどのファンにとっては、夏フェスの定番となった『メタモルフォーゼ』。それもそのはず、2000年にスタートしこのイベントは、2010の開催で10周年を迎える。今年の開催日は9月4日(土)、場所は、ここ数年の開催で完全に定着した感のある、伊豆修善寺の巨大アミューズメント施設『自転車の国サイクルスポーツセンター』だ。

夏フェスといえば多くのメジャーイベントが開催されているが、『メタモルフォーゼ』の特徴は、やはりその時間帯にある。昼前後からはじまり、22時あたりにはメインステージなどを終了、ダンステントのみの公演に移行してしまう野外フェスが多いなか、『メタモルフォーゼ』は、夜半から盛り上がる貴重なオールナイト型のフェスだ。そのため、サウンドとともにレーザーやライティング、映像などの演出も、ひとつの魅力と言えるだろう。

また、会場内には温泉施設や遊園地もあり、その利便を活かして真夜中のジェットコースターに乗れるなど主役の“音”以外でもさまざまな楽しみ方ができる。そして伊豆でも有数の温泉街・修善寺に隣接しているため、イベントの前後には温泉も堪能できる。野外といっても、大自然のなかにあるアミューズメント施設なので、特別なキャンプ用品がなくても心配はいらない。都内から片道2時間ほどの立地、1日開催というコンパクトな構成もまた魅力だ。

さて、今年のラインアップを紹介していこう。まずは3度目の登場(1度はアシュラ名義)となるクラウト・ロックのレジェンド、マニュエル・ゲッチング。今回はゴング、そしてシステム7としてサイケデリック・ミュージックの最前線を現役のままひた走るスティーヴ・ヒレッジなど、3人のギターリストを従えての“Inventions for electronic guitar”セット。『Inventions For Electronic Guitar』とはマニュエルの1975年の作品で、その後のアシュラでのシンセを多用したエレクトロニック・ミュージック路線への大きな足がかりとなった。ギターとエコーの多重録音だけで構築されたヒプノティックなミニマル・ミュージックの傑作がステージ上で再現されることになる。またレジェンドと言えば、ヒップホップDJの父、グランドマスター・フラッシュも登場する。

そして『メタモルフォーゼ』のひとつの顔とも言えるデトロイト・テクノ勢も10周年に相当しいラインアップ。まずはジェフ・ミルズ&マイク・バンクスの結成当時のアンダーグラウンド・レジスタンスが再結集するX-102のライブが決定。そしてDJではそのエロティック&ファンキーな卓越したプレイで多くのファンを持つデリック・メイが登場する。ベルリンのテクノ・シーンのオリジネイターで、今年頭にも来日し、すばらしいライブを披露したモーリッツ・フォン・オズワルド率いるトリオもライブを行う。このほか、元アンダーワールドのダレン・エマーソンやダブファイヤーなど、ヨーロッパの巨大フロアを揺らし続ける大物のテクノ/ハウス系のDJも。またベテラン、ラリー・ハードやヘンリク・シュワルツなどディープ・ハウス系も濃厚なメンツをそろえている。

だが『メタモルフォーゼ』の魅力はダンス/エレクトロニック系だけではない。ロック系のアクトも充実のラインナップとなっている。モグワイ、マーズ・ヴォルタのオマー・ロドリゲス・ロペス・グループや65デイズ・オブ・スタティック、また先頃アルバム『billion voices』をリリースし注目を集めている七尾旅人も登場。US西海岸からはトミー・ゲレロが心地よいギター・サウンドを届ける。パンキー・レゲエの仕掛人、ドン・レッツ、そしてShing02も登場。またRYOTA NOZAKI(JAZZTRONIK)、EYE、Fumiya Tanaka、Calm、KIHIRA NAOKI、DJ Q'HEY、Mayuriなどなど、おなじみ日本勢のDJも豪華だ。

詳細

イベントのウェブサイト
www.metamo.info
住所
営業時間
Sat Sept 4 オープン 16時30分、スタート 18時00分(5日(日)9時00分 終了予定)
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