関西を拠点に、国内外で活躍する美術家、藤本由紀夫による展覧会。日常に潜む音への興味から制作を出発させた藤本は、オルゴールやレコードを用いたオブジェなどでも知られるが、サウンドアーティストというよりは、マルセル・デュシャンを彷彿とさせるような、哲学的でありながら玩具的な作風で観者に強い印象を残す。西宮市大谷記念美術館にて、1997年から2006年まで毎年1日だけ開催された『美術館の遠足』では、あえて作品を何も展示しないなど、展示空間を単なる鑑賞の場ではなく芸術を体験する場として変容させてきたことでも人気を博してきた藤本。本展では、ギャラリー内の巨大な「レコード盤」に見立てられた床に石炭が敷き詰められる。石炭を踏みしめる音に耳をすませてほしい。
藤本由紀夫展 Broom (Coal) / Tokyo
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