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パブリックキャット 第24回

花屋の看板猫:ホネ(5歳) 北千住にて

テキスト:Shiori Kotaki、写真:Kisa Toyoshima

北千住駅西口を出てすぐのところに広がるディープな飲み屋街。居酒屋や少々怪しげな店が所狭しと並ぶこの横丁の小道を少し入ったところに、可愛らしい一軒の花屋がある。女性店員が優しく迎え入れてくれる同店の店先には、色とりどりの花やレモン、ブルーベリーなどの苗木が並んでおり、飲み屋街を抜けてきたとは到底思えない癒しの空間だ。しかし、同店の癒しポイントはこれだけではない。ここdecoraは町中の人々から愛されるアイドル猫、ホネも店頭に立つ花屋なのだ。

ホネが店に現れたのは4年ほど前のことだった。ある台風の日に子猫を口にくわえて突然やってきたのだという。それまでは一度も店に来たことはなかったのだが、次から次へと子猫を店内に運び込み計5匹もの子猫を連れホネはやってきたのだ。

ホネ

台風の日に子猫をくわえてやってくるとはなかなかドラマティックな登場だ。しかし、5匹もの子猫を嵐のなかから救うホネは心優しい猫である

ホネがくわえてきた子猫たちは全員来店客に引き取られていった。そして、ホネ自身はなぜかその日以来ここに居座るようになり、いつしかdecoraの看板猫になったのだという。しかし、彼女には少々放浪癖がありずっと店にいることは少ない。昼間は散歩に出かけ、夕方から本格的に店に立つことが多いそうだ。

細い路地を通って散歩へ

ここがホネのお気に入りの場所

今でも少々小柄な印象のホネだが、初めてdecoraにやってきたときは今よりもさらにやせ細っていたという。赤ちゃんを身ごもっていたにもかかわらずガリガリの身体だったことからホネと名付けられたそうだ。しかし、今ではすっかりアイドル猫。日曜日には、ホネの写真を撮りにやってくる来店客も多いという。

美しい顔立ちのホネ。しかしカメラを向けられるのは苦手のようだ

近所に住む犬からも好意を寄せられている模様。ホネを見つけると嬉しそうに尻尾を振りながら近づいてきた犬に対してもこの表情......

誰かに飼われているというわけではないが、冒頭でも述べたように町中の人から大切に可愛がられているホネ。かつては、decoraの向かいにあるネイルサロンにベッドまで置いてもらっていたこともあるというから驚きだ。飼い主がいない猫は野良猫として大変な人生を送ることも多いが、このエリアでは少し違うようだ。店に食べ物を持ってきてくれたりホネを見かけたら声をかけてくれたりと、この街は猫に優しい。そんな北千住を今日もホネは自由気ままに歩き回っているのだろうか。かなりの自由猫なので絶対という約束はできないが、夕方になればきっとひょっこり店に顔を出して仕事に勤しむことだろう。そんなホネに出会うべく、近くまで足を運んだ際にはぜひdecoraに立ち寄ってみてほしい。

もう一匹の居候猫ピョン。15年以上もこの店に居座っているという居候の大ベテランだ

名前:ホネ(♀)
勤務先:decora
看板猫になるまでの経緯:4年ほど前のある台風の日に子猫をくわえて突然やってきたのがきっかけ。それ以来ここに居座るようになりいつしか看板猫として働くようになった。

—ある1日のスケジュール—
11時  店に一度顔を出し散歩へ出発
夕方頃  出社
20時    退社(日・月曜は18時まで)

パブリックキャットシリーズ

decora

北千住駅近く、西口を出てすぐのところに広がる飲み屋街の小道を少し入ったところにある小さな花屋。優しい女性店員が迎え入れてくれることもあってか、ここには飲み屋街を抜けてきたとは思えないオアシスのような癒しの空間が広がっている。可愛らしい花はもちろん、レモンやブルーベリーなどの苗木も販売。運が良ければ愛らしい看板猫に出会えるかもしれない。

詳細情報
北千住

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