清水尚 写真展 『All we need is Love』

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清水尚 写真展 『All we need is Love』

無償の愛を撮り続ける写真家、清水尚の写真展が、2010年8月8日(日)から、タイムアウトカフェ&ダイナーに併設されたギャラリーで開催される。清水は、イラクにおける軍事活動で戦死してしまったアメリカ兵士の遺族を一軒一軒訪ね、兵士たちがそこに確かに存在したことの記憶をとどめた写真集『Portraits of silence』を2009年に出版。また、2010年には、アメリカのLGBT(L=レズビアン、G=ゲイ、B=バイセクシュアル、T=トランスジェンダーの頭文字をとったもので、セクシュアルマイノリティーを意味)シーンの中で、同性カップルたちが子供を迎え、新たな家族を作る姿を写真におさめた『All we need is Love』を撮りおろした。今回展示されるのは、この『All we need is Love』に収められた写真である。


清水は、自身が子供を授かったことをきっかけに、さまざまな家族の絆を撮り始めた。「それまで大切にしてきた価値観が変化しました。また、子供のころにキリスト教、プロテスタントの教育を受けたことにも、とても影響されています。洗礼こそ受けていませんが、日常の生活の中で、神に感謝して生きてきました。特に子供が生まれてからは、事故に遭わず無事に帰ってきてくれたこと、また子供の笑い声を聞いては感謝するという様になり、自分に何か使命を与えられたと感じた時は、迷わず答えようと以前から思っていました。写真家としては、表現したい作品が、自分のおかれている時代や社会に関係していること、人間の普遍的な部分(例えば欲望など)といった文化や宗教などが違ったとしても解り合える表現に至っていなければならない、と考えています」と説明する。


アメリカ、マサチューセッツ州、アイオワ州、コネチカット州、ヴァーモント州、ニューハンプシャー州、ワシントンD.C.では、同性カップルに結婚と同じ権利や保障を与えている同性婚が認められている。また、ハワイ州、カリフォルニア州、ニュージャージー州、メイン州などの各州が、シビル・ユニオン制度やドメスティック・パートナー制度を施行、同性カップルに、地域によってさまざまな権利や保障を与えている(この場合、結婚より権利や保障が少ない場合が多い)。養子システムの利用、孤児院からの受け入れ、代理母の依頼、ドナーからの精子提供など、子供を授かる方法はカップルによってさまざまだが、血のつながりを超えた家族の絆を育むことで、子も親も、人生に新たな価値を見いだしている様子が浮き彫りになっている。


8年にも及ぶ同性カップル・ファミリーの撮影を経た清水は、「人は誰かに必要とされ、また愛情を人に与えることで幸せを感じます。今回撮影で訪ねた、親が同性カップルである家庭には血のつながりを超えた“純粋な愛”が溢れていました。家族の成り立ちが希薄化する現代社会に生きる私にとって、家族の絆を再確認する作業になりました」と語った。子と親が支え合い、喜びや悲しみを分かち合う家族の姿を、ぜひ観に来てほしい。



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