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心に残る青春映画 50

タイムアウトニューヨークが選んだ100本の青春映画から50本を紹介

エンパイア レコード
1/4
大人は判ってくれない
2/4
バック・トゥ・ザ・フューチャー
3/4
ドニー・ダーコ
4/4

The 100 best teen movies of all time』と題して、タイムアウトニューヨークで100本の映画が紹介された。タイムアウト東京ではその中から50本を選び紹介する。ここで選ばれているのは、青春映画の定番と言える作品から、近年公開された作品まで。どんな青春を過ごしたかは人それぞれだが、この特集で選ばれた映画のように、良くも悪くも忘れられない時代を過ごしたのではないだろうか。昔を振り返って懐かしさに浸ってみては。

1
『ミーン・ガールズ』(2004)

『ミーン・ガールズ』(2004)

監督:マーク・ウォーターズ 
出演:リンジー・ローハン、レイチェル・マクアダムス、アマンダ・セイフライドほか
名ゼリフ:「グレッチェンって言わないでよ、もううんざり」
名シーン:学校の生徒たちが野生動物のように見え、カフェテリアが戦場と化していたシーン 

12年間アフリカで暮らしていた、主人公のケイディー・ヘロン(リンジー・ローハン)は16歳になり、アメリカに戻ることになる。それまで自宅学習の経験しかなかったケイディーにとって、細かいルールや習慣がある学校生活はスムーズに行かなかった。最終的にケイディーは、いまいちイケていない、ジャニスとダミアンのグループか、レジーナ・ジョージ(レイチェル・マクアダムス)率いる人気グループ「プラスティックス」のどちらに所属するかと迫られる。原作は、ロザリンド・ワイズマンの『女王蜂たちとなりたがり屋さんたち』。

ーRoman Tagoe

2
『クルーレス』(1995)

『クルーレス』(1995)

監督:エイミー・ヘッカリング 
出演:アリシア・シルヴァーストーン、ステイシー・ダッシュ、ブリタニー・マーフィほか
名ゼリフ:「なんであなたの言うことを聞かなきゃいけないの、運転もできないバージンのくせに」
名シーン:憂鬱な買い物の後、ショッピングセンターの噴水の前でシェールがジョシュに恋していることに気付いたシーン 

映画『クルーレス』は、いまだに青春映画の定番なのは間違いない。本作の見どころは、ファッションやジョーク、サウンドトラック、脇役だけではない。主人公シェールが軽薄で自己中心的な一面を認識し、確かな自分へと成長を遂げていく過程も楽しめる。ヘッカリングの脚本は鋭くありながら甘さもあり、全キャストはこの映画の中で輝いていた。シェールの父親をダン・ヘダヤが演じ、軽いユーモアを言うという点でも、見るべき映画の1つと言えるだろう。また、時代を超えて90年代のポップカルチャーを感じられる点にも注目してほしい。

—Kate Wertheimer

3
『ブレックファスト・クラブ』(1985)

『ブレックファスト・クラブ』(1985)

監督:ジョン・ヒューズ
出演:エミリオ・エステベス、 ジャド・ネルソン、モリー・リングウォルド、アリー・シーディほか
名ゼリフ:「大人になったら心は死んじゃう」
名シーン:ダサかったアリソンが変貌を遂げていくシーン(彼女の濃いアイライナーとゴスファッションはとってもクール) 

高校を舞台にしたベストムービーを決めるとしたら、『ブレックファスト・クラブ』は間違いなくランクインするだろう。土曜日に罰として、登校を命じられた5人の生徒が図書館に閉じ込められ、それまで人生で犯してきた過ちを振り返る。スポーツマン(エミリオ・エステベス)、ゴスガール(アリー・シーディー)、プロムクイーン(モリー・リングウォルド)、不良(ジャド・ネルソン)、化学オタク(アンソニー・マイケル・ホール)の5人はそれぞれ違った高校生活を送っている。学校でのタイプは違うが、「友達関係や親からの期待に悩むティーン」という共通点を持っていた。ある週末を舞台にしたジョン・ヒューズの脚本は現実のティーン同様に真摯で誠実だ。新しい友情は月曜日朝の休憩時間までしかもたないかもしれないが、『ブレックファスト・クラブ』は永遠だ。

—Cath Clarke

4
『ヘザース/ベロニカの熱い日』(1988)

『ヘザース/ベロニカの熱い日』(1988)

監督:マイケル・レーマン
出演:ウィノナ・ライダー、クリスチャン・スレイターほか
名ゼリフ:「チェーンソーで優しくファックして」
名シーン:ジョックの葬式のシーン 

このランキングの中でも本作は、ダークでとげとげしく、腹にパンチを食らった気分になる。冷血な殺人とそれに続く悲惨な結末を描いたこの映画は、権力欲が強く、錯乱した毒ヘビのような高校生を描いたことが衝撃的なのではない。ありがちなヒーローぶる変わり者が、自己評価に問題を抱え、悲観的で殺人願望のあるサイコな負け犬だったと分かり、ゆっくりと皮を脱ぎ捨てて本性をむき出しにする姿が見どころなのである。ウィノナ・ライダー演じるベロニカが、転校してきた反逆児のJD(クリスチャン・スレイター)の協力を得て、アウトカーストからインサイダーとなり、ティーンの女王としての階段を上る。

—Tom Huddleston

5
 天才マックスの世界』(1998)

天才マックスの世界』(1998)

監督:ウェス・アンダーソン
出演:ジェイソン・シュワルツマン、ビル・マーレイ、オリヴィア・ウィリアムズほか
名ゼリフ:「僕はラテンを救ったんだ、君は今までに何をしたことがある」
名シーン:祝いのディナーの席でマックスがいかに洗練されているかに気づかされるシーン 

エンター・マックス・フィッシャー(ジェイソン・シュワルツマン)はティーン映画の歴史の中で最も面白く、不思議で、様々な表情を見せる、素直で愛すべきキャラクターだ。養蜂から劇団演出(彼が手がけた『セルピコ』は即座にクラシックになった)まで、取りつかれたかのごとく様々なことに興味を持つ彼は、平均的な高校生より遥かに先を行っており、バカで平凡なチアリーダーより、教師に好意を持つようになる。1998年に公開され即座に名作となった『天才マックスの世界』は独特な輝きを微塵も失っていない。

—Tom Huddleston

6
『バッド・チューニング』(1998)

『バッド・チューニング』(1998)

監督:リチャード・リンクレイター
出演:ジェイソン・ロンドン、ウィリー・ウィッギンス、ミシェル・バークほか
名ゼリフ:「分かった、分かった」
名シーン:どんちゃん騒ぎの中で女の子たちが香辛料まみれになるシーン 

リチャード・リンクレイター監督は印象的な作品を産み出す、アメリカの映画界で現在も活躍する監督となり、『6歳のボクが、大人になるまで』や『ビフォアシリーズ』といった長期間にわたってストーリーが展開する作品を発表している。しかし、テキサスにある高校の卒業最後の日を一分の隙もなく描いたこの作品こそが、彼の最高傑作だと言う人もいる。サッカーをするかどうか、ハイになるかどうか、女の子と甘い会話をする時が来るのだろうかなど、様々な想いが交差する。出演者は皆驚くほどリラックスしており、リンクレイター監督は、この映画を愛おしい夏の始まりの戯れのような仕上がりにしている。

—Joshua Rothkopf

7
『チアーズ』(2000)

『チアーズ』(2000)

監督:ペイトン・リード
出演: キルスティン・ダンスト、エリザ・ドゥシュク、ジェシー・ブラッドフォードほか
名ゼリフ:「それはスピリットフィンガーじゃない……これがスピリットフィンガーだ。しかもゴールドだ」 
名シーン:トーランスとクリフが一緒に歯を磨いているシーン 

ランチョカルネ高校のチアリーディング部「トロス」の新しいキャプテンに選ばれたトーランス(キリスティン・ダンスト)。ある日、チームの一員が練習中に怪我をしたため、不愛想なミッシー(エリザ・ドゥシュク)と風変りな弟が新しいメンバーとして加わる。しかし、チームの演技はすべて、隣接するコンプトン地域で活動するアイシス(ガブリエル・ユニオン)率いるチーム「クローバーズ」からの盗作だったという事実が発覚する。トーランスはチームを良くし、「クローバーズ」との関係を正そうとする。出演者の確かな演技力と、タイミング良くちりばめられたジョークの数々、チアリーディングをテーマにコメディ的な部分と大会に挑むシリアスな部分のバランスが完璧に取れた作品である。

—Kate Wertheimer

8
『スーパーバッド 童貞ウォーズ』(2007)

『スーパーバッド 童貞ウォーズ』(2007)

監督:グレッグ・モットーラ
出演: ジョナ・ヒル、マイケル・セラ、クリストファー・ミンツ=プラッセほか
名ゼリフ:「知ってるか、ホップの含有量が(声がうわずる)増えるらしいぞ」
名シーン:未成年のマクラビンンは偽の身分証明書を手に酒を買おうとするが、顔面パンチを受け、警官に追いまわされるシーン 

本作では、別々の大学に進学する男子3人が童貞から卒業しようと奮闘する姿を描く。男同士の親密さや、2人組の警官と繰り広げる連行劇も笑えるが、1番笑えるのは高校の廊下から聞こえてきそうな下品なジョークだろう。この映画はティーン(特に男子)が、いかにバカバカしいことをしてしまうかを完璧に描き出している。登場する3人は、アルコールを手に入れようとして失敗し、呼ばれていない他人のパーティーに紛れ込み、女子とも上手くいかず、男性のシンボルのスケッチに奇妙に固執したりするのだ。

—Michael Juliano

9
『グリース』(1978)

『グリース』(1978)

監督:ランダル・クレイザー
出演: ジョン・トラボルタ、オリビア・ニュートン=ジョン、ストッカード・チャニングほか
名ゼリフ:「オーケー、手袋を投げたら、そろそろ行くぞ」
名シーン:ダンスコンテストのシーン(それぞれのドレス、ヒップシェイキンキングや、ハンドジャイブ、ブルーム―ニングは見もの) 

恋に落ちたダニー(ジョン・トラボルタ)とサンディ(オリビア・ニュートン=ジョン)は、ひと夏の恋で終わったはずだったが、予期せず高校で再会することになる。サンディは「ピンクレディース」とつるみ、グリースを塗ったダニーは「Tバーズ」の不良グループのリーダーであった。ダニーは、リーダーのイメージを壊さないよう振る舞うところから、事態は思わぬ方向に進んでいく。ライバルグループ「スコーピオンズ」とのカーレースも見どころ。不良たちは卒業前に決着をつけることができるのだろうか。

—Kate Wertheimer

10
『エンパイア レコード』(2007)

『エンパイア レコード』(2007)

監督:アラン・モイル
出演:リヴ・タイラー、アンソニー・ラパリア、トビー・マグワイア、レニー・ゼルウィガーほか
名ゼリフ:「クヨクヨしてられないよ、今日だけはね。今日はレックス・マニングが来る日なんだから」
名シーン:レックス・マニングの『セイ ノーモア』のビデオが流れるシーン 

今作を見たら、今すぐ仕事を辞めてインディ系レコードショップに転職したいと思うだろう。強盗の失敗、偽の葬式、安っぽいロックスターのサイン会、愛の告白、会社を取り戻すための試行錯誤など数々のハプニングが24時間の間に起こる。1990年代のデラウェアを舞台にした、エンパイアレコードで働く愛すべき面々の1日を追いかければ、彼らを身近に感じられるだろう。

—Sonya Barber

11
『JUNO/ジュノ』(2007)

『JUNO/ジュノ』(2007)

監督:ジェイソン・ライトマン
出演:エレン・ペイジ、マイケル・セラ、ジェニファー・ガーナーほか
名ゼリフ:「ゼウスはたくさんの女性と関係を持っていたけど、ジュノが唯一の妻であったことは間違いない。彼女はとても美しいけど、ダイアナ・ロスみたいに意地悪だ」
名シーン:ジュノは中絶するつもりで病院に向かうが、同級生に「赤ちゃん、もう爪だって生えてるわよ」と言われたシーン 

16歳の少女が妊娠したと聞くと、未成年であることから不安に駆られる話が思い浮かぶ。実際には、幼いバンド好きな少女が、里親探しのためにフリーペーパー『Penny Saver』の掲載に応募し、彼女の子供を養子として受け入れようとするカップル(ジェニファー・ガーナーとジェイソン・ベイトマン)の揺れ動く心の変化に対処していく姿を見ることになる。重いテーマのストーリーでありながら、小気味いいオルタナティブなサウンドトラックやシャレの利いた脚本、心を和ませるクセのある登場人物により明るく彩られている。

—Ashleigh Arnott

12
『グーニーズ』(1985)

『グーニーズ』(1985)

監督:リチャード・ドナー
出演:ショーン・アスティン、ジェフ・コーエン、コリー・フェルドマンほか
名ゼリフ:「時間が来た、トロイのバケツに乗る2回目の機会だ」
名シーン:挙げればきりがないが、冷凍庫内で若い男性が死んでいるシーン 

物語のアイディアは、製作総指揮のスティーブン・スピルバーグによるもので、スピルバーグのほかの作品に比べ、尖っており、下品で、攻撃的である。コリー・フェルドマンがスペイン人家政婦をののしるシーンは、陰湿さという意味で優れている。そして、海賊船が登場する場面からは、ポップムービーのマジックが溢れていた。

—Tom Huddleston

13
『ダーティ・ダンシング』(1987)

『ダーティ・ダンシング』(1987)

監督:エミール・アルドリーノ
出演:パトリック・スウェイジ、ジェニファー・グレイ、ジェリー・オーバックほか
名ゼリフ:「ベイビーを隅に置くことはできない」
名シーン:ベイビーとジョニーの「ラヴァーボーイ」を想わせる演出が、遮られるシーン 

大人への転換期であれば、家族に嘘をつき、「ダーティー ダンシング(マンボ)」を覚え、スイカを運ぶだろう。そして、ある時、両親が常に正しいわけではないことに気づき衝撃を受けるが、パトリック・スウェイジの汗まみれで筋肉質の腕に抱かれれば衝撃は薄れるだろう。『ダーティ・ダンシング』は、夏のノスタルジアに佇む初恋の苦悩などを描いた(特に女性が)うっとりするような成長の物語である。

—Kate Wertheimer

14
『ウェストサイド物語』(1961)

『ウェストサイド物語』(1961)

監督:ジェローム・ロビンス、ロバート・ワイズ
出演:ナタリー・ウッド、リチャード・ベイマーほか
名ゼリフ:「いつまで続けるんだ、世間が悪くなってるのはお前らのせいだ」
名シーン:アニタ、ロザリア、シャークスの女たちの『America』のシーン(素晴らしい楽曲と映画史上最高の振り付けである) 

映画『ウェストサイド物語』のもととなっているのは、シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』をニューヨークの街角に移した、レナード・バーンスタインとスティーヴン・ソンドハイムによるブロードウェイミュージカルである。モンタギュー家とキャピュレット家が、今作では対立するストリートギャング「ジェッツ」と「シャークス」である。不運な恋に落ちてしまう2人として、シャークスのリーダー、ベルナルドの妹マリア(ナタリー・ウッド) とジェッツの元リーダーのトニー(リチャード・ベイマー)が登場する。

—Cath Clarke

15
『すてきな片想い』(1984)

『すてきな片想い』(1984)

監督:ジョン・ヒューズ
出演:モリー・リングウォルド、アンソニー・マイケル・ホール、ポール・デューリーほか
名ゼリフ:「信じられない、私の誕生日を忘れるなんて」
名シーン:ジェイクがサマンサに16本のキャンドルを灯したピンク色のケーキを渡し、願い事をするように言うラストシーン 

80年代の青春映画の巨匠といえるジョン・ヒューズのデビュー作。16歳の誕生日を迎えたサマンサ。しかし、姉の結婚式を翌日に控えた家族はそのことをすっかり忘れていた。そして、サマンサは高校で1番人気の、上級生ジェイク・ライアン(マイケル・シューフリング)に心を奪われる。そして、自称オタクのリーダー、ジム(マイケル・ホール) に付きまとわれるが、サマンサとジムは最終的に自分の抱える不安について話し合い、ある種の友情が芽生えていく。最終的には、「自分の存在すら知らない」と思っていた人物、ジェイクとともに幸せに包まれながらキャンドルを吹き消すのであった。

—Ramona Saviss

16
『ロミオ+ジュリエット』(1996)

『ロミオ+ジュリエット』(1996)

監督:バズ・ラーマン
出演:レオナルド・ディカプリオ、クレア・デーンズ、ジョン・レグイザモほか
名ゼリフ:「平和、平和…世界が嫌いだ、地獄が嫌いで、モンタギュー家が嫌いだ」
名シーン:たくさんのキャンドルとネオンの光が飛び交う、葬儀のシーン 

アメリカの高校生にシェイクスピアをクールに伝えたければ、ラーマンに任せればいい。今作は、原作のセリフをいかしており、何度聴いても飽きることがないサウンドトラックのように印象深い。色彩に満ちたシェイクスピアの最も有名な戯曲の撮影の中で、レオナルド・ディカプリオの声は断続的に変わり、彼がまだ少年であることを思い出させる。10代の頃には、くだらないことが重要であり、すべてのことが愛と憎悪、黒と白、生と死のように感じられる。10代から熱狂的に愛される映画だ。

—Kate Wertheimer

17
『ゴースト・ワールド』(2001)

『ゴースト・ワールド』(2001)

監督:テリー・ツワイゴフ
出演:ソーラ・バーチ、スカーレット・ヨハンソン、スティーヴ・ブシェミほか
名ゼリフ:「これは良くない、前は良かったけど、また悪くなった」
名シーン:イーニドとシーモアが、本物のブルースを求めてスポーツバーに向かう途中に「1日中綿を摘むんだ」と叫ぶ、白人少年たちを目の当たりにするシーン 

ロサンゼルス郊外の退屈な町に住む、レベッカ (スカーレット・ヨハンソン)とイーニド(ソーラ・バーチ)は大人を動物園に居る生き物のように悲しい習性を持つものとして観ている。ブルースレコードコレクターのシーモア(スティーヴ・ブシェミ)や、コーヒーショップで無料のドリンクを貰うためにグーグルで答えを調べる下衆な大人などだ。ポイントはレベッカとイーニドが、自分たちもそうなるのではないかと薄々感じている所だ。最終的に、レベッカは自立を目指し、イーニドは成人であることの忘却に逃れ、終わりのないループに入りこむ。

—Brent DiCrescenzo

18
『プリティ・イン・ピンク 恋人たちの街角』(1986)

『プリティ・イン・ピンク 恋人たちの街角』(1986)

監督:ハワード・ドイッチ
出演:モリー・リングウォルド、アンドリュー・マッカーシー、ジョン・クライアーほか
名ゼリフ:「彼らに邪魔することができないのを分かってほしい」
名シーン:断続的なダンスムーブや、メンフィスのアティチュードを揺さぶる、オーティス・レディングの『Try a Little Tenderness』のリップシンクのシーン 

本作は、ブラットパック ムーブメントから生じた、最も魅力的な映画であり、変わった親友 (ジョン・クライアー)、まぬけな恋人(アンドリュー・マッカーシー)や、プロムに出席するのに協力する、優しい父親 (ハリー・ディーン・スタントン)といった欠かせない要素が詰まっている。また、映画史上に残る名曲が使われ、悩みを抱える世代の若者がザ・サイケデリック・ファーズやオーケストラル・マヌヴァーズ・イン・ザ・ダークに興味を抱いた。

—Joshua Rothkopf

19
『大人は判ってくれない』(1959)

『大人は判ってくれない』(1959)

監督:フランソワ・トリュフォー
出演:ジャン=ピエール・レオ、パトリック・オーフェー、アルベール・レミーほか
名ゼリフ:「僕はたまに嘘をつくと思う。ときどき本当のことを話すけど、彼らは信じないから、嘘をつこうと思うんだ」
名シーン:アントワーヌが脱走を企て、鑑別所を逃れる有名なラストシーン 

フランソワ・トリュフォー監督による自伝的映画。生意気さやカリスマ性のある、14歳のジャン=ピエール・レオを非行少年役として起用し、成功した作品だ。フランソワ・トリュフォーが彼を求めた理由がよく分かる。本作は両親、教師からの誤解、周りの環境との闘いという、10代の若者とは何かということを表現した素晴らしい映画である。ジャン=ピエール・レオはその後、同じキャラクターを3つの作品で演じている。

—Cath Clarke

20
『ヘアスプレー』(1988)

『ヘアスプレー』(1988)

監督:ジョン・ウォーターズ
出演:トニッキー・ブロンスキー、ジョン・トラボルタ、ミシェル・ファイファーほか
名ゼリフ:「トレイシー、ヘアスタイルについては言ったはず。10代の悪女みたいに髪を持ち上げて」
名シーン:めかしこんだトレイシーと母親が、ふくよかな女性向けの服屋Hefty Hideaway Storeを後にするシーン 

あからさまな差別や偏見があった60年代のアメリカを舞台としたコメディ映画。「明るくふくよかな」10代のトレイシー・ターンブラッドが、『コーニー コリンズ ショー』でスターとなり、『リトル ミス パーフェクト』のスターであるアンバー・フォン・タッスルと敵対していく。トレイシーの出演していた番組には人種差別規定があり、納得できない彼女は抗議運動をはじめる。ほぼ完璧な青春映画となった今作は、B級映画監督であるジョン・ウォーターズ唯一のメジャー作品。ウォーターズ映画のミューズであるディヴァインが、時代遅れのポリエステルのハウスコートを着てトレイシーの母親を演じる、ゴージャスなパフォーマンスにも注目してほしい。

—Cath Clarke

21
『いまを生きる』(1989)

『いまを生きる』(1989)

監督:ピーター・ウィアー
出演:ロビン・ウィリアムズ、ロバート・ショーン・レナード、イーサン・ホークほか
名ゼリフ:「ああ、先生、私の先生」
名シーン:生徒全員がキーティングの支持を示して机の上に立つシーン 

『いまを生きる』は喜びに溢れていながらも切ない名作だ。そして、ロビン・ウィリアムズの死後それはなおさらである。1950年代後半、超名門校であるウェルトン アカデミー学院に赴任してきた教師ジョン・キーティング(ロビン・ウィリアムズ)が、厳格な規則に縛られている学生たちの心に自由な考え方を教えていく物語。スローガンである「その日を摘め」には時代を感じるが、キーティングのエネルギーに興奮しない方が難しい。

—Dave Calhoun

22
『キャリー』(1976)

『キャリー』(1976)

監督:ブライアン・デ・パルマ
出演:シシー・スペイセク、パイパー・ローリー、エイミー・アーヴィングほか
名ゼリフ:「みんなに笑われるだろう」
名シーン:幸せに包まれたプロムパーティーのベストカップルのダンスが血まみれの悪夢へと変わってしまうシーン 

本作のスティーヴン・キングによる原作小説の誕生は、ごみ箱に捨てられた原稿を妻によって拾われたことがきっかけだ。映画『キャリー』は、単に思春期の不安のみならず、女性になることの深い心の混乱が描かれている。ブライアン・デ・パルマ監督は、キャリーの超能力のパートに時間を割いたが、決して演技を見失わなかった。そして、本当のモンスターは学校に潜んでおり、笑いながらその時を待っているということだ。

—Joshua Rothkopf

23
『カラー・オブ・ハート』(1998)

『カラー・オブ・ハート』(1998)

監督:ゲイリー・ロス
出演:トビー・マグワイア、リース・ウィザースプーン、ジョアン・アレンほか
名ゼリフ:「プレザントヴィルの外はどうなってるの」
名シーン:ベティ・パーカーの初の自慰行為がきっかけとなり、外の木が自然と燃え始めるシーン 

映画『ハンガー・ゲーム』で暴力を用いるずっと以前に、作家であり映画監督のゲイリー・ロスは、ある双子が1950年代の白黒テレビドラマの世界に入り込むという物語を作っていた。彼らの存在と外の世界の知識により、物や人間がモノクロームからカラーへと変化し、プレザントヴィルの人々の間に波紋を起こす。少々扱いがたい話だが、観ていて美しいものでもある。

—Jessica Johnson

24
『アメリカン・パイ』(1999)

『アメリカン・パイ』(1999)

監督:ポール・ワイツ
出演:ジェイソン・ビッグス、クリス・クライン、トーマス・イアン・ニコラスほか
名ゼリフ:「今回こそ、バンド合宿で……」
名シーン:ジムが作りたてのパイを見つけ、台所のカウンターの上で自慰行為を始めるが、そこに父親が歩いて近づいてくるシーン 

4人の10代の若者が卒業までに童貞を卒業するという約束を交わす、思春期の下品なコメディ映画。ジムは憧れの留学生のナディアにアタックするが、興奮したあまり早漏、その様子が学内のインターネットサイトに流れ、笑い者になってしまう。ついにクラスメイトを相手に童貞を卒業するが、驚くべきことに彼女が彼 (と視聴者)にセックスについて教えてくれる。本作を通してユーモアを学ぶことができる。そこには、「MILF("Mom I'd Like to Fuck"の頭字語で、性的に魅力的な年上の女性を意味する)」というスラングも含まれている。『アメリカン・パイ』は続編が望まれる青春映画の人気作となった。

—Ramona Saviss

25
『スタンド・バイ・ミー』(1986)

『スタンド・バイ・ミー』(1986)

監督:ロブ・ライナー
出演:ウィル・ウィトン、リヴァー・フェニックス、コリー・フェルドマンほか
名ゼリフ:「でかいやつをぶち込んでやる、安物め」
名シーン:キャンプファイヤーでの会話のシーン(アネット・ファニセロの胸の話からグーフィーのミステリアスな起源にまで及ぶ) 

映画『スタンド・バイ・ミー』は、10代の頃の友人たちとのひと夏の物語である。本作で注目すべきことは、懐かしさや、男らしいストーリーライン、そしてポップカルチャーが詰め込まれた脚本ではなく、その演技である。ウィル・ウィトンは完全に落ち着いた主役であり、リヴァー・フェニックスの演技は良くはないが (しかし、彼の森での場面には心が痛む)、その中でも素晴らしかったのはテディ役を演じたコリー・フェルドマンだ。

—Tom Huddleston

26
『ナポレオン・ダイナマイト』(2004)

『ナポレオン・ダイナマイト』(2004)

監督:ジャレッド・ヘス
出演:ジョン・ヘダー、アーロン・ルーエル、ジョン・グリースほか
名ゼリフ:「女の子はヌンチャク、猟り、コンピューターのハッキングとか、スキルを持った男じゃないとダメなんだ」
名シーン:ナポレオンがリサイクルショップで買ったVHSテープで練習したキャンド・ヒートのクールなダンスを披露して、ペドロの生徒会長立候補のスピーチを応援するシーン 

オンライン映像配信サービス『ネットフリックス』で大人気を博した低予算映画。主人公のナポレオン(ジョン・ヘダー)は、アイダホ出身の変わり者で、なぜかミルクテスターの専門家や、FFAのメンバーになったりもする。この異色作は、青春映画の要素をすべて含んでいる。

—Sara Fay

27
『さらば青春の光』(1979)

『さらば青春の光』(1979)

監督:フランク・ロダム 
出演:フィル・ダニエルズ、レスリー・アッシュ、スティングほか 
名ゼリフ:「誰とも同じようになりたくないんだ。だからモッズなんだ、わかるだろ」
名シーン:モッズとロッカーズのブライトンビーチでの争いシーン 

イギリスのロックバンド、The Whoのロックオペラアルバム『Quadrophenia(四重人格)』をもととした、60年代モッズ文化を描いた青春映画。新人であったフィル・ダニエルズが主役を務めた。ロンドンの労働者階級の若者ジミー(フィル・ダニエルス)が、モッズの一員になり、周りからの扱いに躍起になる物語である。この映画は自身のアイデンティティ、親、自分の心との闘争を描いている。ハイライトは、休日のブライトンビーチで起きたモッズとロッカーズの暴動事件である。ミュージカル映画ではないが、The Whoの楽曲がしっかりと存在感を現している。

—Dave Calhoun

28
『ヴァージン・スーサイズ』(2000

『ヴァージン・スーサイズ』(2000

監督:ソフィア・コッポラ
出演:キルステン・ダンスト、ハンナ・ホール、ジェームズ・ウッズほか
名ゼリフ:「あなたはとてもセクシーね」
名シーン:地下室でのパーティーシーン 

ソフィア・コッポラ初監督作は、ジェフリー・ユージェニデスの1993年の小説の映画化であり、感情的な苦痛を伴う視点から悲劇が語られ、70年代の少女期を詳細までつぶさに描いている。カラーのステッカー、トッド・ラングレンのレコード、編みこんだ髪、ピーチシュナップスの一気飲み、謎めいた沈黙。監督のノスタルジーに溢れているが、Airの繊細なサウンドトラックとあいまって、性の目覚めと言葉にならない孤独感という深い感情を引き起こさせる作品である。そして、思春期独特の憂鬱な空気が描かれている。

—Joshua Rothkopf

29
『今夜はトーク・ハード』(1991)

『今夜はトーク・ハード』(1991)

監督:アラン・モイル 
出演:クリスチャン・スレーター、サマンサ・マシス、アニー・ロスほか 
名ゼリフ:「誰も聞きたくないひどい秘密っていうのは、死んだ時より若い時のがつまらないことがあるってことさ」
名シーン:スレイター演じる横着な若いDJが、1人のリスナーの自殺を止めることができなかったことを悔やみ、リスナーの生徒たちに命を大事にして、思い切って生きることを促すシーン 

学校、親、人生の孤独感に対する冒涜的な不満を持った1人の不安に満ちた高校生というコンセプトは、ソーシャルメディアの時代に育った若者には古く映るかもしれない。しかし、内気な転校生のマーク・ハンター (クリスチャン・スレーター)が海賊放送を通して、もう1人の自分を発見する部分については、大いに満足できる。ハッピー・ハリー・ハードオン(ビンビン野郎ハリー)は、自分の心にあることを発し、苦悩の中で1人ではないことを知る自由を与え、その番組は若者であるということの普遍的な苦しみを表現することで、世間を席巻することになる。

—Jessica Johnson

30
『魔女は16才(シックスティーン)』(1989)

『魔女は16才(シックスティーン)』(1989)

監督:ドリアン・ウォーカー 
出演:ロビン・ライヴリー、ダン・ゴーシャー、ジョシュア・ミラーほか
名ゼリフ:「彼はなんてファンキーなの」
名シーン:Top Thatのラップのシーン 

映画『キャリー』がジョン・ウォーターズ脚本で、ディズニーチャンネル製作であれば、安っぽい高校で起こるどたばた劇のように、球場内の大きな混乱に終わったかもしれない。話は本質的には同じである。ある日赤毛の少女が、超能力を持っていることに気づき、いじめに対抗するためにその力を使い人気者になってしまうストーリーだ。本作は深夜映画に欠かせないものとなり、ミュージカル劇場版にも影響を与えた。

—Tom Huddleston

31
『ランブルフィッシュ』(1983)

『ランブルフィッシュ』(1983)

監督:フランシス・フォード・コッポラ 
出演:マット・ディロン、ミッキー・ローク、ダイアン・レインほか
名ゼリフ:「君はクールというより優しい」
名シーン:伝説の男がタイミング良く戻ってくるシーン 

フランシス・フォード・コッポラ監督のS・E・ヒントン原作2作目は、少年から男への成長の物語である。若者のテストステロンが別の世代からどのように影響を受けるかのモノクロのコラージュであり『ランブル・フィッシュ』はそのいずれにも属さなかったアメリカの数十年間を取り入れている。しかし、ラスティ・ジェームズとモーターサイクル・ボーイ(口が開いたタフガイを演じるマット・ディロンと燃え尽き症候群の兄を演じるダイアン・ルーク)は、その時の世界の外側にいるように感じられ、自らの道を見つけるための闘争の物語は古さを感じさせない。

―David Ehrlich

32
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985)

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985)

監督:ロバート・ゼメキス
出演:マイケル・J・フォックス、クリストファー・ロイド、リー・トンプソンほか
名ゼリフ:「どこへ行くにも、道は必要ない」 
名シーン:30年前の母親がタバコを吸い、酒を飲み、若い男と楽しそうに車を停めるところをマクフライが目撃するシーン 

マーティ・マクフライ(マイケル・J・フォックス)は偶然にも、両親が自分と同世代であった30年前にトリップ。自分を生むことになる若い2人のキューピッド役を演じることを強いられ、マーティは女性との話し方やいじめっ子との闘い方について若い頃の父親を指導するという大変な役割を強いられる。

—Jessica Johnson

33
『プリティ・ブリンセス』(2001)

『プリティ・ブリンセス』(2001)

監督:ゲイリー・マーシャル
出演:アン・ハサウェイ、ジュリー・アンドリュース、ヘクター・エリゾンドほか
名ゼリフ:「慌てる前に、ティアラをつけてみるわ」
名シーン:ミアがビーチパーティーでパパラッチに追われているシーン 

今作をシンデレラストーリー以上のものにしたのは、アン・ハサウェイ演じるミア・サーモポリスの不格好な独りよがりである。冴えない高校生のミアがジェノヴィアの王女であることが明らかになり、事実を知った彼女は、ケイト・ミドルトンのような大変身を気に入らず反発する。そして、パパラッチなどからひどい批判を浴びるが、彼女は祖母(ジュリー・アンドリュース)を味方につけ王女として成長していく。—Kate Lloyd

34
『サーティーン あの頃欲しかった愛のこと』(2003)

『サーティーン あの頃欲しかった愛のこと』(2003)

監督:キャサリン・ハードウィック
出演:ホリー・ハンター、エヴァン・レイチェル・ウッド、ニッキー・リードほか
名ゼリフ:「頭の中でワーワーワーって、音が聞こえる」「脳の細胞が弾けてるんでしょ」
名シーン:ヒステリックに笑いながら、トレイシーとイーヴィが互いをののしり合うオープニングシーン 

もしオープニングのシーン(13歳のトレイシーとイーヴィが顔を殴り合う描写)でその後のひどい成り行きを想起しなくても、続きで描かれている。1年のうちに、トレイシーは優等生からドラッグや自傷行為、窃盗、セックスに逃避するような、反抗的な少女へと変わってしまう。この変化の原因は、トレイシーの母親(ホリー・ハンター)さえも操ってしまう、人気者で情緒不安定なクラスメイトのイーヴィの存在がある。本作は、13歳であることがどれほど難しいことかについて、現実的な一面が描かれていた。

—Erin Kuschner

35
『トワイライト〜初恋〜』(2008)

『トワイライト〜初恋〜』(2008)

監督:キャサリン・ハードウィック
出演:クリステン・スチュワート、ロバート・パティンソン、ビリー・バークほか
名ゼリフ:「君と離れるなら死んだ方がましだ」
名シーン:ロマンスが始まるきっかけとなる、エドワードが接近してきた車からベラを守るシーン 

人間の少女ベラ・スワン(クリステン・スチュワート)とヴァンパイアの少年エドワード・カレン(ロバート・パティンソン)の恋愛関係は完全に現実味がないが、ステファニー・メイヤー(『トワイライト』シリーズの著者)が描く登場人物は、普通の若者のカップルと同じように妄執や激しさを経験する。劇中では、狂気のヴァンパイアが登場する『マトリックス』のような戦闘シーンもあり、手に汗握るストーリー展開である。

—Elizabeth Darke

36
『ザ・クラフト』(1996)

『ザ・クラフト』(1996)

監督:アンドリュー・フレミング 
出演:ロビン・タニー、フェアルーザ・バーク、ネーブ・キャンベルほか 
名ゼリフ:「変な奴らに気を付けるんだよ」「私たちが変な奴らなのよ、おじさん」
名シーン:4人の少女たちが魔力を使い、砂浜一面に稲妻の矢を降らせ、何百ものサメを海岸に打ち上げたシーン 

今作が教えてくれることがあるとすれば、惚れ薬を使って誰かを落とそうとするのは、コックリさんで遊ぶのと同じくらい危険だということだ。新しい学校に転校してきたサラ(ロビン・タニー)は「学校の魔女」と呼ばれる女子グループと親しくなり、互いの魔力を試す魔女集会を開いて学校生活で災いの種となるような生徒や好きな相手に魔法をかける。しかし、ナンシー(フェアルザ・バルク)が魔力を邪悪な目的に利用し始め、サラは自らを救うため、魔力に取りつかれた集団と戦うことになる。

—Erin Kuschner

37
『KIDS/キッズ』(1995)

『KIDS/キッズ』(1995)

監督:ラリー・クラーク 
出演:レオ・フィッツパトリック、クロエ・セヴィニー、ジャスティン・ピアースほか 
名ゼリフ:「俺はセックスのことしか頭にない。俺からそれを取ったら、何も残らない」
名シーン:若者たちが夕暮れのマンハッタンをうろつくシーン 

ラリー・クラーク監督の映画『KIDS/キッズ』ほど予想を裏切り、成功した映画はほかにないだろう。劇中ではドラッグやセックスに溺れきったティーンたちの荒廃とした姿とクールさを同時に描いていた。19歳で初の脚本を執筆したハーモニー・コリンの、凄じい洞察力に満ち、高揚感を感じられる、ニューヨークの悪ガキたちの日常を描いた不穏な作品だ(特にラストシーンは)。しかし、キッズたちは大丈夫だろう。

—Tom Huddleston

38
『アウトサイダー』(1983)

『アウトサイダー』(1983)

監督:フランシス・フォード・コッポラ 
出演:C・トーマス・ハウエル、ラルフ・マッチオ、マット・ディロンほか 
名ゼリフ:「輝きつづけろポニーボーイ、輝きつづけるんだ」
名シーン:ソッシュとグリースが夜更けの公園で対決するシーン。 

S・E・ヒルトン原作の『アウトサイダー』は、富裕層グループと、街の反対側に住む貧困層グループの、テリトリーと女をめぐる対立に、田舎町のヒロイズムと悲劇が混ざった定番とも言える青春ドラマ。映画館のスクリーンの中で、80年代を代表する若手俳優たち(モリー・リングウォルドのことには触れないでおこう)は、多くの学校で8年生の課題図書にもなっていたこの古典的作品に命を吹き込んだ。ラルフ・マッチオ、ロブ・ロウ、パトリック・スウェイジは輝きに満ちた若々しい表情を見せ、後に10代の若者たちの憧れとなった。

—Sara Fay

 

39
『ドニー・ダーコ』(2001)

『ドニー・ダーコ』(2001)

監督:リチャード・ケリー 
出演:ジェイク・ギレンホール、ジェナ・マローン、メアリー・マクドネルほか 
名ゼリフ:「それがスマーフでいることの非論理的なところさ。アソコがない人生なんて考えられるか」
名シーン:ワームホールが歪みながらパーティーを通り抜け最終的にグレッチェンの胃で終わる幻覚のシーン 

病的で陰気なドニー・ダーコは、郊外に住むティーンとしての感傷的な一面を深く探求する。しかし、今作は単にこの主人公が自身の存在を問うことに焦点を当てているだけではなく、パラレルワールドやいじめ、精神病を描き、さらに、80年代のキラーチューンが盛り込まれている。恋人のグレッチェン(ジェナ・マローン)が殺害され、ドニーが時間をさかのぼって愛する人を救おうとする過程では、最初から彼が「選ばれた者」で、不幸な運命を背負っていたのかとも思わせられる。

—Erin Kuschner

40
『アメリカン・グラフィティ』(1973)

『アメリカン・グラフィティ』(1973)

監督:ジョージ・ルーカス 
出演:リチャード・ドレイファス、ロン・ハワード、ポール・ル・マットほか
名ゼリフ:「もし脳がダイナマイトだとしても、鼻はぶっ飛ばせないさ」
名シーン:ポール・ル・マットが、ベビーシッターは契約内容よりも大変な仕事だと悟ったシーン 

アメリカ映画史上最大の費用対効果の高い映画となった本作は、監督ジョージ・ルーカスがカリフォルニアで過ごした青春時代の切ない思い出を描いている。そして、青春群像を描いた作品の草分け的存在となった。しかし、映画『アメリカン・グラフィティ』は単に青春をとらえただけではない。洞察力に満ちた脚本と愛のこもった撮影手法に、映画史上最も充実したサウンドトラックが加わることにより、哀愁溢れる鋭い作品となったのだ。

—Tom Huddleston

41
『マイ・プライベート・アイダホ』(1991)

『マイ・プライベート・アイダホ』(1991)

監督:ガス・ヴァン・サント 
出演:リヴァー・フェニックス、キアヌ・リーブス、ジェームズ・ルッソほか 
名ゼリフ:「愛してる、だから金は払わないで」
名シーン:リバー・フェニックスが通りで意識を失い倒れたシーン(ナルコレプシーは最もクールな病気となった) 

ガス・ヴァン・サントが監督したこの傑作は、思春期の少年たちらしい「世界なんてくそくらえ」的ロマンティシズムや、一種の青臭さを感じさせてくれる。映像美も素晴らしく、キアヌ・リーブスとリヴァー・フェニックスはこれ以上ないほどに幻想的であった。

—Tom Huddleston

42
『バトル・ロワイアル』(2000)

『バトル・ロワイアル』(2000)

監督:深作欣二 
出演:藤原竜也、前田亜季、山本太郎、北野武ほか 
名ゼリフ:「自分のために戦わなきゃ駄目なんだよ。誰も助けてくれない、人生ってそういうものでしょ」
名シーン:感情のない転校生桐山が、目から血を流しながら爆発の中から現れ、頭部を吹っ飛ばされるシーン 

バス旅行中の中学3年生がガスで眠らされた状態で島に連れてこられ、大人たちの監視のもと極めて暴力的なゲームの中で互いに殺し合うことを強要される。歪んだファンタジーとも言える作品だが、生徒同士の人間関係や中学3年生というものを豊かに描写している。クエンティン・タランティーノが『ハンガー・ゲーム』を監督したらこのような作品になるのではないだろうか。双方とも世代的不安を描いたホラー的寓話から自由な思想を取り入れているのだから、それも不思議ではない。

—Brent DiCrescenzo

43
『クライ・ベイビー』(1990)

『クライ・ベイビー』(1990)

監督:ジョン・ウォーターズ 
出演:ジョニー・デップ、エイミー・ロケイン、スーザン・ティレルほか
名ゼリフ:「いい子でいるのに疲れたのよ」
名シーン:カーレースのシーン 

「悪趣味映画の帝王」と呼ばれるジョン・ウォーターズが高校を舞台にしたロマンチックムービーを作れるとは誰も思わなかったはずだ。『クライ・ベイビー』は1950年のボルティモアを舞台に、スクールギャングの闘争が夢のようにセクシーに描かれている。ジョニー・デップが演じた、片方の眼から一粒の涙をポロっとこぼすテクニックを持った、不良グループ「ドレイプス」のロカビリーに夢中な若者の姿は、少女たちの胸をギュッとわしづかみにしたことだろう。デップは、お嬢様のアリソンと恋に落ちる。ティーン同士の許されない恋愛と苦悩というありきたりなストーリー展開が続くが、他の映画と違うのは「レザー」と「ヘアスプレー」が多用されていることだろうか。
—Sonya Barber

44
『サマースクール』(1987)

『サマースクール』(1987)

監督:カール・ライナー
出演:マーク・ハーモン、カースティ・アレイ、ディーン・キャメロンほか
名ゼリフ:「アルコールは脳細胞を殺すんだ、あと1つでも失ったらおまえは喋るサルだな」
名シーン:感傷的な、教師とともに迎えるエンディングシーン 

この作品はオリジナリティや、秀逸さで賞を受賞することはないかもしれないが、ただ気楽に楽しみたいだけなら最適な1本だ。映画タイトルから中身は推測できるだろうが、マーク・ハーモン演じる教師が夏休みの間、落ちこぼれたちの補習授業を教えるはめになるという物語だ。約90分間で登場人物たちは愛を知り、永遠に幸せに暮らすのだ。

—Tom Huddleston

45
『ウェルカム・ドールハウス』(1995)

『ウェルカム・ドールハウス』(1995)

監督:トッド・ソロンズ 
出演:ヘザー・マタラッツォ、エリック・メビウス、ブレンダン・セクストン・Jrほか 
名ゼリフ:「自分のこと熱いウンコだと思ってんだろ、でも君は本当は冷たい下痢なんだ」
名シーン:ドーンの学校の男子たちが、時間を指定してドーンをレイプすると脅すシーン 

ドーン・ウィーナ(ヘザー・マタラッツォ)は、トッド・ソロンズ監督の陰険な創造物だ。イケてない主人公ドーンは、観ている者を一瞬だけ腹立たしい気持ちにさせ、その後ひどく罪悪感を感じさせるだろう。ドーンは被害者だが同時に悪夢でもある。ソロンズ監督は2004年に発表された2作目『おわらない物語~アビバの場合~(Palindromes)』で一瞬だけドーンを登場させており、3作目の話も出ている。

—Dave Calhoun

46
『アメリカン・ビューティー』(1999)

『アメリカン・ビューティー』(1999)

監督:サム・メンデス 
出演:ケヴィン・スペイシー、アネット・ベニング、ソーラ・バーチほか 
名ゼリフ:「世界にはたくさんの美がある。僕は圧倒されて、心がボロボロに打ちのめされそうだった」
名シーン:若者が、風に舞うビニール袋に思いを打ち明けるシーン 

この作品の評判は第一印象の息切れ感のせいで若干評判を落とした。物語は痛々しいほどに明白で皮肉に満ちており、娘の同級生に恋する中年男レスター・バーナムを通して見た時それは際立つ。映画『ゴースト・ワールド』で主演を演じたソーラ・バーチが、ビデオオタクの少年ベントリーと束の間の関係を築いていく。幸福感と同情に満ち、逃亡を切望する彼ら2人の悲劇的な絆はこの作品最大の見どころだ。

—Joshua Rothkopf

47
『ぼくのエリ 200才の少女』(2008)

『ぼくのエリ 200才の少女』(2008)

監督:トーマス・アルフレッドソン
出演:カーレ・ヘーデブラント、リーナ・レアンデション、ペール・ラグナーほか 
名ゼリフ:「私は12歳よ、でも長いことずっと12歳なの」
名シーン:吸血鬼のやり方で、エリがプールで苛められるオスカーを救い出すシーン 

トーマス・アルフレッドソン監督は、不吉な北欧を舞台にした恋愛映画の中で、初恋の持つ、世界と対立するような二人だけの感情を美しく描いた。1980年代初期のストックホルムに住むオスカー(カーレ・ヘーデブラント)はベッドのマットレスの下にナイフを隠し持つような少年だ。そして、彼は隣に越してきたエリ(リーナ・レアンデション)という名の幼い少女と友達になる。外気の氷のような寒さを感じない彼女は、実は吸血鬼だったのだ。今作は恋愛を描く青春映画だろうか。それともホラー映画だろうか。いずれにせよ、13歳の頃にソウルメイトに出会った時に感じる胸の痛みを見事にとらえている。

—Cath Clarke

48
『ラストサマー』(1997)

『ラストサマー』(1997)

監督:ジム・ギレスピー
出演:ジェニファー・ラブ・ヒューイット、サラ・ミシェル・ゲラー、ライアン・フィリップほか
名ゼリフ:「何を待ってるのよ、一体何を待っているのよぉぉぉ」
名シーン:ミスコンの女王が目覚めた時、何者かが髪をカットしたことに気づいたシーン 

ティーンエイジャーは、自分は無敵ではないと気が付く瞬間がある。こういった悟りはそれぞれ違うタイミングで訪れるが『ラストサマー』では、鍵爪の男を車でひくことにより、この悟りに至るプロセスを促進させた。1997年に公開されたジム・ギレスピー監督による、ホラー映画はポスト『スクリーム』の時代精神を利用するために急いだ感がある。しかし少女たちが、行動には結果が伴うことを学んだ瞬間を明確にとらえた映画として、いまだに象徴的な作品だ。

—David Ehrlich

49
『理由なき反抗』(1955)

『理由なき反抗』(1955)

監督:ニコラス・レイ 
出演:ジェームス・ディーン、ナタリー・ウッド、サル・ミネオほか
名ゼリフ:「僕をバラバラにするのか」
名シーン:混乱した親たちが、怒りに燃え、荒れるティーンと警察署で対立するシーン 

ディーンが『理由なき反抗』の中で見せた演技は、思春期独特の鬱屈を表現した重要なキーとされている。立てた襟、反抗的で鋭い視線、ポケットに突っ込んだ手など、そのすべてがナイーブな心理状況を表している。少年院生のチャーリー・シーンが登場する『フェリスはある朝突然に』など、その後に作られた青春映画の大半はディーンに影響されている。ディーンの死からわずか1ヶ月後、、1955年に公開された本作は、ドラッグレースや不器用な親との関係は古臭いとしても、そのリアルさは永遠に色褪せない。

ーJoshua Rothkopfh

50
『25年目のキス』(1999)

『25年目のキス』(1999)

監督:ラージャ・ゴスネル 
出演:ドリュー・バリモア、デヴィッド・アークエット、ジョン・C・ライリーほか
名ゼリフ:「私はもうキモいジョジーじゃないのよ」
名シーン:ジョジーがピッチャーマウンドでサムからのファーストキスを待っているシーン 

10代の実態レポートをするよう命じられ、覆面記者になったジョージ・ゲラー(ドリュー・バリモア)は、自分が卒業した高校に生徒として潜入したが、以前経験した高校生活の不安な日々の延長のように感じていた。しかし姉を助けるために同じ高校に潜入した弟のロブ(デヴィッド・アークエット)の手助けのおかげでジョジーは人気者グループの仲間入りをすることに。2度目の高校生活を送るチャンスを与えられたジョジーは、彼女を本当の高校生と思い込む英語教師サム・コールソン(マイケル・ヴァルタン)と恋に落ちる。

—Ramona Saviss

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