ヨーロッパ中世美術の傑作を数多く所有するフランス国立クリュニー中世美術館の至宝、伝説の動物である一角獣が描かれた『貴婦人と一角獣』が初来日する。
6面の連作タピスリーである『貴婦人と一角獣』は、西暦1500年頃の制作とされており、19世紀の作家プロスペル・メリメやジョルジュ・サンドが言及したことで一躍有名となった。6面のうち5面は、人間の五感、触覚・味覚・嗅覚・聴覚・視覚を表わしているが、残る1面が何を意味するかについてはいまだ謎に包まれている。本作がフランス国外に貸し出されるのは、1974年アメリカのメトロポリタン美術館以来となる。
このほか、クリュニー中世美術館のコレクション約40点を展示。これらの作品を通じて、中世ヨーロッパに花開いた華麗で典雅な美の世界を紹介する。