神楽坂にある『イブテラス』は、ロティサリーチキンで知られる小さなフランス料理店。トーゴ出身のオーナーシェフが、フランスのロティサリー専門店で技術を磨き、ロティサリー器具の日本への輸入会社を営む傍ら、自ら調理場に立って腕をふるう。名物のロティサリーチキンには国産の茜鶏を用い、しっかりと下味をつけてマリネしたものを、身はしっとり、皮目はパリッと香ばしく焼き上げている。イブ曰く、「下味も大事だけれど、たっぷり愛を込めて焼いているのがポイントだよ」とのこと。また、『豚のリエット』や『エスカルゴのソテーとほうれん草のサラダ』といったフランス料理らしいメニューの中に、『ラムの辛いピーナッツソース』や、北アフリカ原産の調味料ピリピリをたっぷりと効かせた『ベジタブル・クスクス・ピリピリ』といったアフリカ料理も載せているあたりが、アフリカ出身のシェフならでは。ワインはボトルで3,000円代から揃うのもうれしい。神楽坂という立地もあり、近隣在住のフランス人や出版関係者の姿が目立つ。
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