サロメの娘 アクースモニウム上映

常に既存の枠組みにとどまらない制作に取り組む映画監督、七里圭の最新作。『サロメの娘』は、監督の手による最新映像とオーディオドラマを、現代音楽家の檜垣智也によるアクースモニウム（電子音楽の多次元立体音響装置）演奏を用いてライブ上映するという、映画と音楽と演劇のジャンルを横断するユニークで先鋭的な試みとなっている。古代西洋史に登場する洗礼者ヨハネの首を求めたサロメを題材としつつ、「母と娘の相剋」をテーマに据えた台本には、声の出演として、活躍めざましい劇団 マームとジプシーの青柳いづみをはじめ、原マスミ、飴屋法水などカリスマ的な魅力を持つ俳優やアーティストを配役。さらに、27日の上映後トークゲストには作曲家の三輪眞弘の参加が決定している。映像と音楽と演劇とが互いに響き合い、未だ体験したことのない表現空間を作り出す本イベントに注目したい。