第31回 増上寺 薪能(2014)

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タイムアウトレビュー

東京タワーを背後に抱える増上寺で行われる、歴史ある薪能。そのルーツは江戸時代まで遡る。漆黒の闇の中で篝火を焚いて舞われる薪能では、舞台の環境によって雰囲気が大きく左右される。その意味で、都心の一等地にありながら静けさと清らかな暗さを湛える増上寺、とくに能舞台の設営される参道は、全国でも有数のセッティングと言えるだろう。増上寺の本尊、阿弥陀如来に奉納される今年の演目は、能『嵐山』、狂言『伊文字』、半能と呼ばれる簡略化された演目『半蔀(はじとみ)』。京の桜の美しさを表現する『嵐山』はもちろん、『源氏物語』の夕顔を扱った『半蔀』にも、日本文化が花に感じ取ってきた優雅さや気高さを認めることができるだろう。ナンセンスな笑いを誘う狂言では、大蔵流の人間国宝、山本東次郎が演じる。自由席2,000円と破格の値段設定もあるので、初めて能を見る人にとっても挑戦しやすい。9月14日(日)15時からは、チケット購入者を対象に、演目の見どころなどが分かる事前講座『能の愉しみ』も開講される。野外での公演のため気温の変化に対応できるよう準備をしておきたい。なおB席、自由席は雨天時は観覧できないため払い戻し。

詳細

イベントのウェブサイト
www.zojoji.or.jp/event/ev_takiginou31.html
住所
問い合わせ
03 3432 1431
営業時間
Sat Sep 27 2014 開場16時30分 法要17時30分 開演18時00分
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